2026年版・6-5

給水設備の一問一答

マンション管理士「マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること」から、給水設備に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-5

マンションの給水方式に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①水道直結増圧方式は、受水槽を設けず増圧給水設備で中高層階へ給水する方式である。
  • ②高置水槽方式は、受水槽を設けず水道本管の圧力のみで各住戸へ給水する方式である。
  • ③ポンプ直送方式は、屋上に設けた高置水槽から重力により各住戸へ給水する方式である。
  • ④水道直結直圧方式は、大規模で高層のマンションにおいて最も多く採用されている。
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正解 ①水道直結増圧方式は、受水槽を設けず増圧給水設備で中高層階へ給水する方式である。
解説
水道直結増圧方式は、水道本管から引き込んだ給水管に増圧給水設備(増圧ポンプユニット)を直結し、水道本管の圧力に不足分の圧力を加えて中高層階まで直接給水する方式である。受水槽が不要であるためスペースが節約でき、貯留による水質劣化の心配がなく、受水槽の清掃・点検の負担も軽減される。一方、断水時には給水が直ちに停止すること、停電時にはポンプが止まり上層階への給水が困難になること、水道事業者ごとに適用できる階数や規模に制限があることに留意する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
高置水槽方式は、受水槽に一度貯留した水を揚水ポンプで屋上の高置水槽へ汲み上げ、そこから重力により各住戸へ給水する方式であるから、受水槽を設けず本管の圧力のみで給水するという記述は誤りである。ポンプ直送方式は、受水槽の水を給水ポンプで直接各住戸へ圧送する方式で高置水槽を設けないものであるから、高置水槽から重力給水するという記述も誤りである。水道直結直圧方式は水道本管の圧力だけで給水する方式で、給水できる高さに限界があり小規模・低層の建物に限られるから、大規模で高層のマンションで最も多いという記述も誤りである。
問26-5

受水槽の設置及び構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①オーバーフロー管及び通気管の開口部には、防虫網を設けなければならないものとされている。
  • ②オーバーフロー管は、確実な排水のため排水管に直接接続しなければならないものとされている。
  • ③受水槽は、上部に100センチメートル以上、周壁及び底部に60センチメートル以上の空間を設ける。
  • ④受水槽のマンホールは、汚水等の流入を防ぐため受水槽の上面から10センチメートル以上立ち上げる。
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正解 ②オーバーフロー管は、確実な排水のため排水管に直接接続しなければならないものとされている。
解説
受水槽のオーバーフロー管(あふれ管)や水抜き管を排水管に直結すると、排水管が詰まったり逆流したりした際に汚水が受水槽内へ流入し、飲料水を汚染するおそれがある。このため、これらの管は排水管に直接接続してはならず、いったん大気中で縁を切って排水口空間を確保した上で排水する間接排水としなければならない。直接接続しなければならないという記述は、飲料水の汚染防止の基本原則に反するもので誤りである。

他の選択肢が正しい理由
受水槽の六面(天井・底・周壁)の保守点検を外部から容易かつ安全に行えるようにするため、上部に100センチメートル以上、周壁及び底部に60センチメートル以上の空間を確保するという記述は正しい。受水槽の上面に設けるマンホールは、周囲の水や塵埃が流入しないよう、受水槽上面から10センチメートル以上立ち上げた構造とするという記述も正しい。オーバーフロー管や通気管の開口部から昆虫や小動物が侵入するのを防ぐため防虫網を設けるという記述も正しい。
問36-5

簡易専用水道に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①設置者は、5年以内ごとに1回、地方公共団体の機関等による検査を受けなければならないとされる。
  • ②受水槽の掃除については、3年以内ごとに1回行えば足りるものとして法令に定められている。
  • ③水道から供給を受ける水のみを水源とし、受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるものをいう。
  • ④受水槽の有効容量の合計が10立方メートル以下であるものも、当然に簡易専用水道に該当することになる。
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正解 ③水道から供給を受ける水のみを水源とし、受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるものをいう。
解説
簡易専用水道とは、水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とする水道であって、受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるものをいう(水道法3条7項、同法施行令2条)。マンションで受水槽方式を採用している場合の多くがこれに該当する。設置者は、水道法34条の2及び同法施行規則55条・56条に基づき、受水槽の掃除を1年以内ごとに1回行うなどの管理基準に従って管理するとともに、1年以内ごとに1回、地方公共団体の機関又は登録を受けた検査機関の検査を受けなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
受水槽の有効容量の合計が10立方メートル以下のものは簡易専用水道には該当せず、いわゆる小規模貯水槽水道として条例等による指導の対象となるにとどまるから、当然に該当するという記述は誤りである。検査の頻度は1年以内ごとに1回であって、5年以内ごとに1回とする記述は誤りである。受水槽の掃除も1年以内ごとに1回行わなければならないので、3年以内ごとに1回で足りるという記述も誤りである。
問46-5

給水設備における給水圧力等に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①一般の水栓に必要とされる最低の給水圧力は、おおむね30キロパスカルとされている。
  • ②ガス瞬間式給湯器に必要とされる最低の給水圧力は、一般の水栓よりも高い値となる。
  • ③住戸内の給水圧力が高くなりすぎると、水撃作用や器具の故障の原因となりやすい。
  • ④ウォーターハンマーは、水栓をゆっくりと閉じたときに最も発生しやすい現象である。
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正解 ④ウォーターハンマーは、水栓をゆっくりと閉じたときに最も発生しやすい現象である。
解説
ウォーターハンマー(水撃作用)は、管内を流れている水の流れが急激に止められたとき、水の運動エネルギーが圧力に変換されて衝撃圧が発生し、配管に振動や騒音、さらには漏水や器具の損傷を引き起こす現象である。したがって、シングルレバー式水栓や電磁弁のように瞬時に流れを遮断する場合に発生しやすく、水栓をゆっくり閉じれば圧力上昇は緩やかになって発生しにくい。ゆっくり閉じたときに最も発生しやすいという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
一般の水栓を正常に使用するために必要な最低の給水圧力はおおむね30キロパスカル程度とされているという記述は正しい。ガス瞬間式給湯器は作動に一定の水圧を要するため、必要最低圧力は一般水栓よりも高い値(おおむね40キロパスカルから80キロパスカル程度)が必要とされるという記述も正しい。給水圧力が過大になると水はねや騒音のほか、ウォーターハンマーの発生や器具・パッキンの早期劣化を招くため、上限をおおむね300キロパスカルから400キロパスカル程度に抑えるよう減圧弁等で調整するという記述も正しい。
問56-5

給水設備における飲料水の汚染防止に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①クロスコネクションとは、飲料水の配管と他の系統の配管とを直接接続することをいい、禁止される。
  • ②吐水口空間とは、給水栓の吐水口と水受け容器のあふれ縁との間の空間をいい、狭いほど安全である。
  • ③バキュームブレーカーは、給水管内の圧力を高めることによって逆流を防止するための装置である。
  • ④受水槽への給水管の先端を槽内の水中に水没させて給水することが、衛生上望ましいとされている。
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正解 ①クロスコネクションとは、飲料水の配管と他の系統の配管とを直接接続することをいい、禁止される。
解説
クロスコネクションとは、飲料水の給水・給湯系統の配管と、雑用水・井水・消火用水・冷却水など飲料水以外の系統の配管とを、弁や逆止弁を介するかどうかにかかわらず直接接続することをいう。圧力の逆転により飲料水系統へ他系統の水が流入して重大な水質汚染を招くため、絶対に行ってはならないものとされている。給水設備の汚染防止は、このクロスコネクションの禁止と、逆流防止(吐水口空間の確保、逆流防止器・バキュームブレーカーの設置)が二本の柱となる。

他の選択肢が不適切な理由
吐水口空間は、給水栓の吐水口の端と水受け容器のあふれ縁との垂直距離をいい、この空間が広いほど逆サイホン作用による逆流を確実に防止できるから、狭いほど安全であるという記述は誤りである。バキュームブレーカーは、管内に負圧が生じたときに空気を吸い込んで負圧を解消し、逆サイホン作用による逆流を防ぐ装置であって、圧力を高める装置ではないから、この記述も誤りである。受水槽への給水管の先端を水中に水没させると、槽内の水が給水管へ逆流するおそれがあるため、給水管の先端と越流面との間に所要の吐水口空間を確保しなければならず、水没させることが望ましいという記述も誤りである。
問66-5

給水管の材質及び劣化に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①ステンレス鋼管は耐食性に優れており、給水管の更新工事にも広く用いられている。
  • ②異なる種類の金属を直接接続しても、異種金属接触腐食が生じることはないとされる。
  • ③亜鉛めっき鋼管は内面に赤錆が発生しやすく、いわゆる赤水の原因となることがある。
  • ④硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の内面を樹脂で被覆して腐食を防いだ管である。
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正解 ②異なる種類の金属を直接接続しても、異種金属接触腐食が生じることはないとされる。
解説
電位の異なる二種類の金属が水などの電解質を介して直接接触すると、電位の低い(卑な)金属が陽極となって局部電池が形成され、著しく腐食が進行する。これを異種金属接触腐食(電食、ガルバニック腐食)という。給水配管では鋼管と銅管、鋼管とステンレス鋼管などの接続部で発生しやすいため、絶縁継手や絶縁フランジを用いて電気的に絶縁する必要がある。腐食が生じることはないという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
亜鉛めっき鋼管(白ガス管とも呼ばれる管を給水に用いたもの)は、めっきの消耗後に内面から錆が発生して赤水や閉塞の原因となるため、現在では給水管として用いられなくなったという記述は正しい。硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の強度と樹脂の耐食性を併せ持たせるため内面に硬質塩化ビニルを被覆した管であるという記述も正しい。ステンレス鋼管は耐食性・耐久性に優れ、薄肉で軽量なため給水管の新設・更新に広く用いられているという記述も正しい。
問76-5

マンションの給水設備の計画に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①高置水槽の有効容量は、一般に1日の予想給水量の2分の1程度を目安として定められる。
  • ②居住者1人当たりの1日の使用水量は、一般に20リットル程度を目安とされている。
  • ③受水槽の容量は大きいほど水質保持の面で有利であるため、大きくするほど望ましい。
  • ④受水槽の有効容量は、一般に1日の予想給水量の2分の1程度を目安として定められる。
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正解 ④受水槽の有効容量は、一般に1日の予想給水量の2分の1程度を目安として定められる。
解説
受水槽の有効容量は、断水時等にも一定の給水を継続できるようにしつつ、槽内での滞留を長引かせないという二つの要請の均衡から、一般に1日の予想給水量の2分の1程度を目安として定める。高置水槽の有効容量は、ポンプの発停頻度とピーク時の需要を勘案して1日の予想給水量の10分の1程度が目安とされる。居住者1人当たりの1日の使用水量は住宅の場合おおむね200リットルから350リットル程度であり、これに居住人数を乗じて1日の予想給水量を算定する。

他の選択肢が不適切な理由
高置水槽の有効容量の目安は1日の予想給水量の10分の1程度であるから、2分の1程度とする記述は誤りである。居住者1人当たりの1日の使用水量を20リットル程度とする記述は、実際の使用実態と比べて一桁小さく誤りである。受水槽の容量を過大にすると槽内での水の滞留時間が長くなり、遊離残留塩素が減少して細菌が繁殖しやすくなるなど水質の悪化を招くため、大きくするほど望ましいという記述も誤りである。
問86-5

水道直結増圧方式に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①水道本管への逆流を防止するため、増圧給水設備の上流側に逆流防止装置を設ける。
  • ②停電時には増圧ポンプが停止するため、上層階への給水が困難となることがある。
  • ③断水時であっても、受水槽方式と同様に一定量の水を確保することが可能である。
  • ④受水槽が不要となるため、そのスペースや受水槽の清掃・点検の負担が軽減される。
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正解 ③断水時であっても、受水槽方式と同様に一定量の水を確保することが可能である。
解説
水道直結増圧方式は水道本管から各住戸まで配管が直結しているため、水を貯留しておく設備がない。したがって水道本管の断水や事故により供給が止まれば、直ちに建物全体が断水する。これに対し受水槽方式では、受水槽や高置水槽に貯留された水を断水時にも当面使用できるという利点がある。断水時にも受水槽方式と同様に一定量の水を確保できるという記述は、この方式の特性を取り違えたもので誤りである。

他の選択肢が正しい理由
受水槽を設けないため、受水槽の設置スペースが不要となり、法令に基づく清掃・点検・水質検査の負担も軽減されるという記述は正しい。増圧給水設備を水道本管に直結する以上、建物側の水が本管へ逆流しないよう、増圧ポンプの上流側(一次側)に逆流防止装置を設けて定期的に性能を確認する必要があるという記述も正しい。停電により増圧ポンプが停止すると本管の圧力だけしか得られず、上層階への給水が困難となるという記述も正しい。
問96-5

マンションの給水設備に関する次のア〜エの記述のうち、適切なものはいくつあるか。
ア 貯水槽水道の設置者は、供給する水の水質検査や施設の点検など、必要な管理を行う責任を負う。
イ 給水栓における水の遊離残留塩素は、原則として1リットル中0.1ミリグラム以上保持しなければならない。
ウ 受水槽の水抜き管は、確実に排水できるようにするため、排水管に直接接続しなければならない。
エ 高置水槽方式では、高置水槽に近い最上階の住戸で給水圧力が不足しやすいため、高置水槽と最上階の給水栓との間に十分な高低差を確保する必要がある。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
適切なものはア・イ・エの三つである。アについて、水道法14条・水道事業者の供給規程等により、貯水槽水道の設置者は、当該貯水槽水道の管理責任を負い、水質検査や施設の点検等の必要な管理を行い、その管理状況を明らかにすることとされている。イについて、水道法施行規則17条1項3号は、給水栓における水に遊離残留塩素を1リットル中0.1ミリグラム以上(結合残留塩素の場合は0.4ミリグラム以上)保持するよう塩素消毒を行わなければならないと定めている。エについて、高置水槽方式は水槽と給水栓との高低差によって水圧を得る方式であるから、水槽に最も近い最上階の住戸で圧力が不足しやすく、必要な高低差を確保するか増圧手段を講じる必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
ウは適切でない。受水槽の水抜き管やオーバーフロー管を排水管に直接接続すると、排水の逆流や排水管内の臭気・害虫の侵入により飲料水が汚染されるおそれがある。したがってこれらは排水口空間を設けた間接排水としなければならず、直接接続しなければならないという記述は誤りである。したがって適切なものは三つとなる。
問106-5

マンションの貯水槽水道及び水質の管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①貯水槽水道の管理についての責任は、すべて水道事業者が負うものとされているのである。
  • ②簡易専用水道に該当しない小規模な貯水槽水道も、条例等により管理が求められている。
  • ③受水槽内の水が長時間滞留しても、遊離残留塩素は減少しないため水質は保たれる。
  • ④水道水の水質基準においては、遊離残留塩素の上限値のみが定められているのである。
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正解 ②簡易専用水道に該当しない小規模な貯水槽水道も、条例等により管理が求められている。
解説
受水槽の有効容量の合計が10立方メートル以下で簡易専用水道に該当しない貯水槽水道は、水道法上の検査義務の対象外であるが、水道事業者の供給規程や地方公共団体の条例・指導要綱により、簡易専用水道に準じた清掃・点検・水質検査等の管理が求められているのが一般的である。設置者の管理責任という点では規模の大小を問わないという理解が重要である。

他の選択肢が不適切な理由
受水槽内で水が長時間滞留すると遊離残留塩素は時間の経過とともに減少し、消毒効果が失われて細菌が繁殖しやすくなるから、滞留しても水質が保たれるという記述は誤りである。遊離残留塩素については、給水栓において1リットル中0.1ミリグラム以上を保持することが求められる下限の基準が定められており、上限値のみが定められているという記述も誤りである。貯水槽水道の管理責任は原則として設置者(マンションでは管理組合)が負い、水道事業者はその管理に関する指導・助言や情報提供を行う立場にあるから、すべて水道事業者が負うという記述も誤りである。

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