2026年版・6-2

建築基準法の基礎①(用途地域・接道義務等)の一問一答

マンション管理士「マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること」から、建築基準法の基礎①(用途地域・接道義務等)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-2

用途地域と共同住宅の建築の可否に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①共同住宅は、工業地域及び準工業地域では建築することが認められない。
  • ②共同住宅は、工業専用地域を除くすべての用途地域で建築することができる。
  • ③共同住宅は、第一種低層住居専用地域においては一切建築することができない。
  • ④共同住宅は、商業地域及び近隣商業地域では建築することが認められない。
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正解 ②共同住宅は、工業専用地域を除くすべての用途地域で建築することができる。
解説
建築基準法48条及び別表第2は、用途地域ごとに建築できる建築物・できない建築物を定めている。住宅・共同住宅・寄宿舎・下宿は、13の用途地域のうち工業専用地域においてのみ建築が禁止され、それ以外の用途地域(第一種低層住居専用地域から工業地域まで)では建築することができる。工業専用地域は工場の操業環境を確保するために住居系用途を排除する地域であり、この点が用途規制の代表的な出題箇所である。

他の選択肢が不適切な理由
第一種低層住居専用地域は低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域であって、共同住宅も当然に建築できる(ただし絶対高さの制限等の形態規制を受ける)ので、一切建築できないという記述は誤りである。商業地域及び近隣商業地域はいずれも住宅・共同住宅の建築が可能であり、認められないという記述も誤りである。工業地域は住宅・共同住宅の建築が可能であり、準工業地域も同様であるから、これらで認められないという記述も誤りである。
問26-2

建蔽率に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①建蔽率の限度が10分の8の地域内で防火地域内の耐火建築物等は、制限を受けない。
  • ②防火地域内にある耐火建築物等は、原則として建蔽率が10分の1加算される。
  • ③建蔽率とは、その敷地内にある建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。
  • ④街区の角にある敷地で特定行政庁が指定するものは、建蔽率が10分の1加算される。
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正解 ③建蔽率とは、その敷地内にある建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。
解説
建蔽率は、建築基準法53条1項により「建築面積の敷地面積に対する割合」と定義される。建築面積とは建築物の外壁又はこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積であり、おおむね建物を真上から見たときの面積をいう。これに対し、延べ面積(各階の床面積の合計)の敷地面積に対する割合は容積率であって、両者は別の概念である。したがって建蔽率を延べ面積の割合とする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
街区の角にある敷地その他これに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものについては、建蔽率の限度に10分の1が加算されるという記述は正しい(法53条3項2号)。建蔽率の限度が10分の8とされている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等については建蔽率の制限が適用されないという記述も正しい(法53条6項1号)。また、それ以外の地域でも防火地域内にある耐火建築物等は原則として建蔽率の限度に10分の1が加算されるという記述も正しく、角地の指定と重なる場合は合計10分の2が加算される。
問36-2

容積率に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①前面道路の幅員が12メートル未満の場合も、都市計画の指定容積率がそのまま適用される。
  • ②住宅の用途に供する地階の床面積は、その全部が延べ面積に算入されることになる。
  • ③エレベーターの昇降路の部分の床面積は、必ず延べ面積に算入しなければならない。
  • ④共同住宅の共用の廊下や階段の用に供する部分の床面積は、延べ面積に算入しない。
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正解 ④共同住宅の共用の廊下や階段の用に供する部分の床面積は、延べ面積に算入しない。
解説
建築基準法52条6項は、容積率算定の基礎となる延べ面積には、エレベーターの昇降路の部分、及び共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積を算入しないと定めている。共用廊下・共用階段を延べ面積から除外するこの規定は、共用部分を充実させても容積率上不利にならないようにする趣旨のもので、共同住宅の設計に直結する重要な規定である。

他の選択肢が不適切な理由
前面道路の幅員が12メートル未満である場合は、都市計画で定められた指定容積率と、前面道路の幅員に住居系用途地域では10分の4、その他の地域では原則10分の6を乗じた値とを比較し、小さい方が適用されるので、指定容積率がそのまま適用されるという記述は誤りである。住宅又は老人ホーム等の用途に供する地階(天井が地盤面からの高さ1メートル以下にあるもの)の床面積は、住宅等の部分の床面積の合計の3分の1を限度として延べ面積に算入しないとされているので、全部が算入されるという記述も誤りである。エレベーターの昇降路の部分は前記のとおり延べ面積に算入しないので、必ず算入するという記述も誤りである。
問46-2

建築物の敷地と道路との関係に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①都市計画区域及び準都市計画区域の外にある建築物の敷地にも、接道義務が適用される。
  • ②建築物の敷地は、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接する必要がある。
  • ③地方公共団体は、共同住宅等の用途や規模に応じ、条例で接道義務を付加することができる。
  • ④自動車のみの交通の用に供する道路は、接道義務における道路には該当しないとされる。
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正解 ①都市計画区域及び準都市計画区域の外にある建築物の敷地にも、接道義務が適用される。
解説
接道義務を定める建築基準法43条1項は、同法第3章(集団規定)に属する規定であり、法41条の2により、第3章の規定は都市計画区域及び準都市計画区域内に限って適用される。したがって、都市計画区域及び準都市計画区域の外にある建築物の敷地には接道義務は及ばない(ただし条例等による規制があり得る)。区域外にも当然に適用されるという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
建築物の敷地は、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接しなければならないという記述は法43条1項のとおりで正しい。特殊建築物や階数が3以上の建築物、延べ面積が大きい建築物などについては、避難・通行の安全上必要があると認めるときに地方公共団体が条例で接道の長さ等を付加できるとされており(法43条3項)、共同住宅もその対象となり得るので正しい。自動車のみの交通の用に供する道路(自動車専用道路等)は法43条1項各号により接道義務の対象となる道路から除かれているため、これに接していても接道義務を満たさないという記述も正しい。
問56-2

建築基準法42条2項の規定により道路とみなされるもの(いわゆる2項道路)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①みなし境界線と道との間の部分であっても、門や塀であれば築造することができる。
  • ②原則として道路の中心線から水平距離2メートルの線が、道路の境界線とみなされる。
  • ③後退部分も敷地面積に算入されるため、建蔽率や容積率の計算上は不利にならない。
  • ④幅員6メートル未満の道で建築物が立ち並んでいるものが、指定の対象とされている。
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正解 ②原則として道路の中心線から水平距離2メートルの線が、道路の境界線とみなされる。
解説
建築基準法42条2項は、同法の集団規定が適用されるに至った時点で現に建築物が立ち並んでいた幅員4メートル未満の道で特定行政庁が指定したものを道路とみなし、その中心線からの水平距離2メートルの線をその道路の境界線とみなすと定めている(一方が崖地・川等である場合は、その側の境界線から水平距離4メートルの線)。この結果、建替えの際には敷地をみなし境界線まで後退(セットバック)させる必要が生じる。

他の選択肢が不適切な理由
セットバックした部分は道路とみなされる部分であって敷地面積に算入されないため、建蔽率・容積率の算定上は敷地が狭くなり不利になるので、不利にならないという記述は誤りである。2項道路の指定対象は幅員4メートル未満の道であって、幅員6メートル未満とする記述は数値が誤っている。また、道路とみなされた部分には建築物を建築できないだけでなく、擁壁や門・塀を築造することもできない(法44条1項)ので、門や塀であれば築造できるという記述も誤りである。
問66-2

道路斜線制限に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①近隣商業地域及び商業地域における斜線の勾配は、原則として1.5とされている。
  • ②建築物を前面道路の境界線から後退させた場合には、後退距離に応じた緩和がある。
  • ③道路斜線制限は、都市計画区域及び準都市計画区域の外においても一律に適用される。
  • ④第一種中高層住居専用地域における斜線の勾配は、原則として1.25とされている。
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正解 ③道路斜線制限は、都市計画区域及び準都市計画区域の外においても一律に適用される。
解説
道路斜線制限を定める建築基準法56条1項1号は、集団規定である第3章に属する規定であるから、法41条の2により都市計画区域及び準都市計画区域の内においてのみ適用される。区域外において一律に適用されるという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
道路斜線の勾配は用途地域の性格に応じて定められ、住居系の用途地域(第一種低層住居専用地域から準住居地域まで)では原則として1.25、近隣商業地域・商業地域・準工業地域・工業地域・工業専用地域等では原則として1.5とされているので、これらの記述はいずれも正しい。また、建築物を前面道路の境界線から後退させて建てる場合には、その後退距離だけ前面道路の反対側の境界線が外側にあるものとみなして斜線を適用するという緩和(いわゆるセットバックによる緩和)が認められているので、この記述も正しい。
問76-2

建築物の高さの制限に関する次のア〜エの記述のうち、適切なものの組み合わせはどれか。
ア 第一種低層住居専用地域内では、都市計画で定められた10メートル又は12メートルの絶対高さの制限が適用される。
イ 北側斜線制限は、第一種低層住居専用地域及び第一種中高層住居専用地域等において適用される。
ウ 隣地斜線制限は、第一種低層住居専用地域及び第二種低層住居専用地域においても適用される。
エ 日影規制の対象区域は、商業地域、工業地域及び工業専用地域を含むすべての用途地域において指定される。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
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正解 ①アとイ
解説
アは適切である。第一種・第二種低層住居専用地域及び田園住居地域では、都市計画において10メートル又は12メートルのいずれかの絶対高さの限度が定められ、建築物の高さはこれを超えることができない(建築基準法55条1項)。イも適切である。北側斜線制限は、北側隣地の日照を確保するための規制で、低層住居専用地域及び田園住居地域では真北方向の隣地境界線上5メートル、中高層住居専用地域では同10メートルの高さを起点とし、勾配1.25の斜線が適用される(日影規制の対象区域に指定された中高層住居専用地域では適用が除外される)。

他の選択肢が不適切な理由
ウは適切でない。低層住居専用地域及び田園住居地域では前記の絶対高さの制限があるため、隣地斜線制限は適用されない。エも適切でない。日影規制の対象区域は地方公共団体の条例で指定されるが、商業地域・工業地域・工業専用地域は対象区域として指定することができない(もっとも、これらの地域内にある高さ10メートルを超える建築物であっても、冬至日に対象区域内に日影を生じさせる場合には規制が及ぶ)。したがって適切なものはアとイの組合せである。
問86-2

日影による中高層の建築物の高さの制限(日影規制)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①日影の測定は、夏至日の真太陽時による午前8時から午後4時までの間について行う。
  • ②対象区域外にある建築物は、その高さにかかわらず日影規制を受けることはない。
  • ③商業地域内にある建築物は、いかなる場合も日影規制の適用を受けることがない。
  • ④規制の対象区域は、地方公共団体の条例により用途地域等の区分に応じて指定される。
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正解 ④規制の対象区域は、地方公共団体の条例により用途地域等の区分に応じて指定される。
解説
日影規制は建築基準法56条の2に定められており、対象区域は、同法別表第4に掲げる用途地域等の区分に応じ、地方公共団体の条例で指定することとされている。規制の内容(対象建築物の規模、平均地盤面からの測定水平面の高さ、日影時間の限度)も、同表の範囲内で条例により定められる。地域の実情に応じた条例指定によって初めて具体的な規制が働く点が、この制度の特徴である。

他の選択肢が不適切な理由
日影の測定は冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時まで(北海道の区域内では午前9時から午後3時まで)について行うものであり、夏至日とする記述は誤りである。対象区域外にある建築物であっても、高さが10メートルを超え、冬至日において対象区域内に日影を生じさせるものは、対象区域内にある建築物とみなして規制が適用されるので、区域外であれば高さにかかわらず規制を受けないという記述も誤りである。商業地域は対象区域として指定できないが、商業地域内の高さ10メートル超の建築物が周辺の対象区域内に日影を落とす場合には規制が及ぶため、いかなる場合も適用を受けないという記述も誤りである。
問96-2

防火地域及び準防火地域内の建築物に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①防火地域内で建築物の屋上に設ける看板や広告塔は、その材料についての制限を受けない。
  • ②防火地域内では、階数が3以上の建築物は原則として耐火建築物等としなければならない。
  • ③準防火地域内では、地階を除く階数が4以上の建築物は耐火建築物等としなければならない。
  • ④建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合は、原則として防火地域の規定が適用される。
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正解 ①防火地域内で建築物の屋上に設ける看板や広告塔は、その材料についての制限を受けない。
解説
建築基準法64条は、防火地域内にある看板・広告塔・装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ3メートルを超えるものについては、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならないと定めている。屋上の看板等は延焼の媒介となりやすいためであり、材料について制限を受けないという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
防火地域内では、階数が3以上(地階を含む)の建築物、又は延べ面積が100平方メートルを超える建築物は耐火建築物等としなければならないので、階数が3以上の建築物について耐火建築物等とするという記述は正しい。準防火地域内では、地階を除く階数が4以上の建築物、又は延べ面積が1500平方メートルを超える建築物は耐火建築物等としなければならないので、この点に関する記述も正しい。建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合は、原則として建築物の全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用されるという記述も正しく、これは規制の厳しい方に合わせるという考え方に基づく。
問106-2

建築基準法に基づく手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①建築確認は、工事が完了した後に特定行政庁の検査を受けて初めて申請すれば足りるものである。
  • ②建築物の所有者や管理者には、建築物を適法な状態に維持するための努力義務は課されていない。
  • ③既存不適格建築物については、増築等を行う場合であっても現行の規定への適合を要しない。
  • ④特定建築物の所有者等は、定期に調査を行い、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
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正解 ④特定建築物の所有者等は、定期に調査を行い、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
解説
建築基準法12条1項は、特定行政庁が指定する一定の建築物(特定建築物)の所有者又は管理者に対し、おおむね6か月から3年までの間隔で一級建築士・二級建築士又は建築物調査員に調査させ、その結果を特定行政庁に報告することを義務付けている。一定規模以上の共同住宅もこの定期調査・報告の対象として指定されることがあり、あわせて建築設備(換気・排煙・非常用照明・給排水設備)や昇降機についても定期検査・報告の制度が設けられている。

他の選択肢が不適切な理由
建築確認は、工事の着手前に建築主事又は指定確認検査機関の確認を受けなければならないものであり(法6条1項)、工事完了後に申請すれば足りるという記述は手続の順序を誤っている。建築基準法8条1項は、建築物の所有者・管理者・占有者に対し、建築物の敷地・構造・建築設備を常時適法な状態に維持するよう努めなければならないと定めているので、努力義務が課されていないという記述も誤りである。既存不適格建築物であっても、増築・改築・大規模の修繕等を行う場合には原則として現行の規定への適合が求められる(法3条3項)ので、適合を要しないという記述も誤りである。

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