2026年版・6-17

バリアフリー化・省エネ化改修の一問一答

マンション管理士「マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること」から、バリアフリー化・省エネ化改修に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-17

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①共同住宅は特定建築物であり、円滑化基準への適合は努力義務とされる。
  • ②共同住宅は特別特定建築物であり、円滑化基準への適合が義務付けられる。
  • ③共同住宅は同法の対象外であり、円滑化基準は一切適用されないとされる。
  • ④共同住宅は、床面積を問わず円滑化基準への適合が義務付けられている。
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正解 ①共同住宅は特定建築物であり、円滑化基準への適合は努力義務とされる。
解説
バリアフリー法において、共同住宅は多数の者が利用する「特定建築物」に該当するが、不特定かつ多数の者が利用する「特別特定建築物」には含まれない。特別特定建築物は床面積2,000㎡以上の建築等について建築物移動等円滑化基準への適合が義務付けられるのに対し、それ以外の特定建築物については同法16条1項により適合させるための努力義務にとどまる。したがって、この記述が適切である。

他の選択肢が不適切な理由
共同住宅を特別特定建築物とし適合を義務付けるとする記述は、法の区分を誤っており不適切である。共同住宅が同法の対象外で基準が一切適用されないとする記述も、特定建築物として努力義務の対象となる以上誤りである。床面積を問わず適合が義務付けられるとする記述も誤りであるが、地方公共団体は条例により対象を特別特定建築物に追加し義務付けを行うことができるとされており、東京都のように延べ面積2,000㎡以上の共同住宅を義務付けの対象とする例がある点は押さえておきたい。
問26-17

バリアフリー改修におけるスロープに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①勾配は、原則として12分の1を超えないものとすることが求められる。
  • ②勾配は急であるほど、車いすの使用者にとって利用しやすくなる。
  • ③傾斜路の両側には、手すりを設けることが望ましいとされている。
  • ④高さが16cm以下の場合は、8分の1以下の勾配とすることができる。
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正解 ②勾配は急であるほど、車いすの使用者にとって利用しやすくなる。
解説
スロープの勾配が急になるほど、車いすを自走する際に必要な力が大きくなり、下る際には制動が効きにくく転倒の危険も高まる。したがって、勾配は緩やかであるほど利用しやすく、急であるほど利用しやすくなるとする記述は明らかに誤りである。

他の選択肢が正しい理由
建築物移動等円滑化基準では、傾斜路の勾配を12分の1を超えないものとすることが原則とされており正しい。ただし、高さが16cm以下の傾斜路については8分の1を超えないものとすることができるとされており、この記述も正しい。手すりについては、原則として両側に設けることとされ、片側にしか設けられない場合でも連続性のある握りやすい形状とすることが望ましいとされているため、この記述も正しい。
問36-17

マンションのバリアフリー改修と決議に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①階段に手すりを設置する工事は、通常は普通決議で実施することができる。
  • ②階段室を改造してエレベーターを新設する工事は、特別決議を要する。
  • ③共用部分の変更のうち、著しい変更を伴わないものは普通決議で足りる。
  • ④バリアフリー改修であれば、いかなる工事も普通決議で実施してよい。
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正解 ④バリアフリー改修であれば、いかなる工事も普通決議で実施してよい。
解説
決議要件は、工事の目的がバリアフリー化であるかどうかではなく、区分所有法17条1項にいう共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴うかどうかによって決まる。エレベーターの新設のように著しい変更を伴う工事は特別決議を要するから、バリアフリー改修であればいかなる工事も普通決議で実施できるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
建物の基本的な構造部分に加工を伴わずに階段に手すりを設ける工事は、形状又は効用の著しい変更を伴わないものとして普通決議で実施できるとされており正しい。階段室部分を改造し、又は外壁に外付けして新たにエレベーターを設置する工事は著しい変更に当たり、特別決議を要するとされており正しい。共用部分の変更のうち形状又は効用の著しい変更を伴わないものが普通決議で足りるとする記述は、区分所有法17条1項の括弧書きに合致し正しい。
問46-17

共用部分のバリアフリー化に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①エントランスの段差の解消には、スロープや段差解消機が用いられる。
  • ②手すりは、握りやすい形状とし連続性に配慮することが望ましい。
  • ③廊下の幅は、狭ければ狭いほど、車いすでの通行がしやすくなる。
  • ④視覚障害者に対しては、点字ブロックや音声による案内が有効である。
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正解 ③廊下の幅は、狭ければ狭いほど、車いすでの通行がしやすくなる。
解説
車いすの通行には、走行に必要な幅に加え、方向転換やすれ違いのための余裕が必要である。廊下の幅が狭いほど通行しにくくなるのは明らかであり、建築物移動等円滑化基準でも廊下等の幅について所要の寸法を確保することが求められている。したがって、この記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
エントランスの段差の解消には、スロープの設置のほか、設置スペースが確保できない場合に段差解消機(昇降機)を用いる方法があり正しい。手すりは、直径や断面形状を握りやすいものとし、途中で途切れないよう連続性に配慮することが望ましいとされており正しい。視覚障害者に対しては、視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)や、エレベーターの音声案内、点字表示が有効であり、この記述も正しい。
問56-17

マンションの断熱改修に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①窓の断熱改修は、暖冷房の負荷の低減にはつながらないとされている。
  • ②内窓の設置や複層ガラスへの交換は、断熱性の向上に有効である。
  • ③外断熱による改修は、躯体の温度変化を緩和し耐久性の向上も期待できる。
  • ④住戸の熱の出入りは、開口部を通じたものの割合が大きいとされる。
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正解 ①窓の断熱改修は、暖冷房の負荷の低減にはつながらないとされている。
解説
住戸における熱の出入りは窓などの開口部を通じたものが大きな割合を占めるため、窓の断熱性能を高めれば、冬の暖房熱の流出と夏の日射熱の流入がいずれも抑えられ、暖冷房の負荷は確実に低減する。したがって、負荷の低減につながらないとする記述は誤りである。窓の断熱改修は、費用対効果の高い省エネ改修の代表例とされている。

他の選択肢が正しい理由
住戸の熱の出入りに占める開口部の割合が大きいとする記述は正しい。既存のサッシの内側にもう一つ窓を設ける内窓の設置や、複層ガラス・Low-E複層ガラスへの交換は、断熱性の向上に有効であり正しい。外断熱による改修は、断熱材が躯体の外側にあるため躯体の温度変化と熱応力が緩和され、コンクリートの耐久性の向上にも寄与するとされており、この記述も正しい。
問66-17

建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(建築物省エネ法)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①省エネ基準への適合の義務は、床面積300㎡以上の非住宅に限られている。
  • ②2025年4月以降、原則としてすべての新築の建築物に適合義務がある。
  • ③共同住宅は、その規模を問わず省エネ基準の適合義務の対象外とされている。
  • ④省エネ基準への適合の有無は、建築確認の審査の対象とはされていない。
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正解 ②2025年4月以降、原則としてすべての新築の建築物に適合義務がある。
解説
建築物省エネ法の改正により、2025年(令和7年)4月以降、原則としてすべての新築の住宅・非住宅について省エネ基準への適合が義務付けられた。改正前は床面積300㎡以上の非住宅に限られていた適合義務が、規模と用途を問わず拡大されたものである。したがって、この記述が適切である。

他の選択肢が不適切な理由
適合義務を床面積300㎡以上の非住宅に限るとする記述は、改正前の内容であり現行制度としては誤りである。共同住宅を規模を問わず適合義務の対象外とする記述も、住宅を含めて義務化された現行制度に反しており誤りである。また、適合の有無は建築確認の手続の中で審査され、適合しなければ確認済証が交付されず着工できないこととされているため、建築確認の対象とされていないとする記述も誤りである。
問76-17

共用部分の省エネ改修に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①共用廊下の照明のLED化は、電気料金と交換の手間の削減に寄与する。
  • ②人感センサーの導入により、不要な点灯を減らすことができる。
  • ③給水方式を高置水槽方式から直結増圧方式に変更する例もみられる。
  • ④LED照明は、旧来の蛍光灯と比べても消費電力がかなり大きい。
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正解 ④LED照明は、旧来の蛍光灯と比べても消費電力がかなり大きい。
解説
LED照明は、同等の明るさを得るために必要な消費電力が蛍光灯や白熱灯より小さく、寿命も長いため、共用部分の省エネ改修の代表的な手法とされている。したがって、消費電力が大きいとする記述は誤りである。共用部分の照明は24時間点灯している箇所も多く、LED化による削減効果は大きい。

他の選択肢が正しい理由
共用廊下の照明のLED化により、電気料金の削減に加え、寿命が長いことからランプ交換の手間と費用も削減できるとする記述は正しい。人感センサーや調光制御を導入し、人がいない時間帯の照度を落とすことで無駄な点灯を減らせるとする記述も正しい。受水槽と高置水槽を用いる方式から直結増圧方式に変更すれば、水槽の清掃・点検費用が不要となり、水質やポンプの効率の面でも利点があるとされ、この記述も正しい。
問86-17

マンションの改修に関する次のア〜エの記述のうち、適切なものはいくつあるか。
ア 標準管理規約上、窓枠及び窓ガラス並びに玄関扉は共用部分とされており、その交換は管理組合が計画的に行うのが原則である。
イ 住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度には、高齢者等への配慮に関する等級が定められている。
ウ 断熱改修や省エネ改修に対しては、国や地方公共団体の補助の制度が用意されている場合がある。
エ 共用部分に関するバリアフリー改修工事の費用は、その性質上、管理費から支出しなければならないとされている。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
アは正しい。標準管理規約7条2項及び別表第2により、窓枠、窓ガラス、玄関扉(錠及び内部の塗装部分を除く)は共用部分とされ、その一斉交換は管理組合が計画修繕として行うのが原則である。イも正しい。住宅性能表示制度には高齢者等配慮対策等級が定められ、移動時の安全性や介助のしやすさを等級で表示する仕組みとなっている。ウも正しい。断熱改修や省エネ改修については、国や地方公共団体による補助の制度が設けられている場合があり、実施の検討に当たっては最新の制度を確認する必要がある。エは誤りである。共用部分のバリアフリー改修は計画修繕の一環であるから、標準管理規約28条により修繕積立金を取り崩して充当するのが原則であって、管理費から支出しなければならないものではない。したがって適切なものは三つである。

他の選択肢が不適切な理由
ア・イ・ウの三つが正しくエのみが誤りであるから、適切なものを一つ又は二つとする記述はいずれも該当しない。四つとする記述は、管理費と修繕積立金の使途の区分を見落としたものであり該当しない。管理費は日常の管理に要する経費に、修繕積立金は計画修繕等の特別の管理に要する経費に充てるという区分を正確に押さえておく必要がある。
問96-17

マンションのバリアフリーに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①住宅性能表示制度には、高齢者等配慮対策等級が定められている。
  • ②専有部分の段差の解消は、区分所有者が自らの費用で行うのが通常である。
  • ③専有部分の改修工事であれば、管理組合への申請は一切不要である。
  • ④共用部分のバリアフリー化の費用は、修繕積立金から支出することができる。
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正解 ③専有部分の改修工事であれば、管理組合への申請は一切不要である。
解説
標準管理規約17条1項は、区分所有者が専有部分について修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け等であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ理事長にその旨を申請し、書面等による承認を受けなければならないと定めている。したがって、専有部分の改修であれば申請が一切不要とする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度に高齢者等配慮対策等級が定められているとする記述は正しい。専有部分の床の段差解消や浴室・便所の改修は、区分所有者が自らの費用と責任で行うのが通常であり正しい。共用部分のバリアフリー化は管理組合が行う計画修繕であるから、総会決議により修繕積立金を取り崩して充当することができ、この記述も正しい。
問106-17

マンションのサッシや玄関扉の改修に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①サッシは専有部分であり、区分所有者が任意に交換できるのが原則である。
  • ②防犯性や断熱性の向上のため、計画修繕として一斉に交換する例がある。
  • ③玄関扉の錠及び内部の塗装部分は、専有部分として扱われるとされている。
  • ④標準管理規約では、窓枠や窓ガラス、玄関扉は共用部分とされている。
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正解 ①サッシは専有部分であり、区分所有者が任意に交換できるのが原則である。
解説
標準管理規約7条2項3号及び別表第2により、窓枠、窓ガラス、雨戸、網戸は専有部分に含まれず共用部分とされている。したがって、サッシを専有部分とし区分所有者が任意に交換できるとする記述は誤りである。もっとも、標準管理規約22条2項は、管理組合が計画修繕として実施するまでの間、防犯・防音・断熱等の性能の向上のために区分所有者が自らの責任と負担で改良工事を行うことを認める旨を定めている。

他の選択肢が正しい理由
窓枠、窓ガラス、玄関扉が共用部分とされているとする記述は上記のとおり正しい。防犯性・断熱性・遮音性の向上や老朽化への対応のため、管理組合が計画修繕としてサッシや玄関扉を一斉に交換する例がみられるとする記述も正しい。玄関扉については、錠及び内部の塗装部分が専有部分として扱われるとされており、この記述も正しい。

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