2026年版・6-12

昇降機以外の防災・避難設備の一問一答

マンション管理士「マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること」から、昇降機以外の防災・避難設備に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-12

非常用の進入口に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①非常用の昇降機を設けた建築物であっても、必ず設置が必要とされる。
  • ②道等に面する各階の外壁面に、40m以内ごとに設けるものとされる。
  • ③進入口の幅は75cm以上、高さは1.2m以上とすることが必要である。
  • ④建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階に設けるものとされる。
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正解 ①非常用の昇降機を設けた建築物であっても、必ず設置が必要とされる。
解説
建築基準法施行令126条の6は、建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階に非常用の進入口を設けることを義務付けているが、非常用の昇降機を設置している場合は、消防隊が屋内から各階に進入できるため、非常用の進入口の設置は不要とされている。したがって、必ず設置が必要とする記述は誤りである。このほか、一定の要件を満たす代替進入口を設けた場合も設置が免除される。

他の選択肢が正しい理由
設置対象を高さ31m以下の部分にある3階以上の階とする記述は、同条の定めに合致しており正しい。道又は道に通ずる幅員4m以上の通路その他の空地に面する各階の外壁面に40m以内ごとに設けるとする記述も正しい。進入口の大きさを幅75cm以上、高さ1.2m以上、下端の床面からの高さ80cm以下とし、赤色灯と赤色の逆三角形の表示を設けることは建築基準法施行令126条の7に定められており、この記述も正しい。
問26-12

非常用の進入口に代わる開口部(代替進入口)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

  • ①直径1m以上の円が内接できる開口部を、40m以内ごとに設ける。
  • ②直径1m以上の円が内接できる開口部を、10m以内ごとに設ける。
  • ③幅75cm以上、高さ1.2m以上の窓を、20m以内ごとに設ける。
  • ④開口部には、必ず赤色灯と逆三角形の表示を設ける必要がある。
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正解 ②直径1m以上の円が内接できる開口部を、10m以内ごとに設ける。
解説
建築基準法施行令126条の6第2号は、非常用の進入口に代わる開口部として、直径1m以上の円が内接することができる開口部、又は幅75cm以上かつ高さ1.2m以上の開口部を、当該階の外壁面の長さ10m以内ごとに設けた場合には、非常用の進入口を設けなくてよいと定めている。代替進入口は構造を簡易にする代わりに設置間隔を密にすることで、非常用の進入口と同等の機能を確保する仕組みである。したがって、この記述が適切である。

他の選択肢が不適切な理由
40m以内ごとという間隔は非常用の進入口についてのものであり、代替進入口には当てはまらないため誤りである。幅75cm以上・高さ1.2m以上という寸法自体は代替進入口としても認められるが、間隔を20m以内ごととする点が誤りである。また、赤色灯及び赤色の逆三角形の表示は非常用の進入口に求められるものであり、代替進入口には要求されないため、この記述も誤りである。
問36-12

共同住宅における避難器具に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①2階以上の階又は地階で、収容人員が一定数以上の階に設置を要する。
  • ②避難ハッチは、バルコニーの床に埋め込まれた避難はしごの一種である。
  • ③避難器具は、建築基準法に基づいて設置が義務付けられる設備である。
  • ④避難器具の直下や周囲に、物置や自転車を置かないよう周知を要する。
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正解 ③避難器具は、建築基準法に基づいて設置が義務付けられる設備である。
解説
避難器具は、消防法17条及び消防法施行令25条に基づいて設置が義務付けられる消防用設備等(避難設備)であり、建築基準法に基づくものではない。したがって、建築基準法に基づくとする記述は誤りである。共同住宅では、避難はしご、避難ハッチ、緩降機、救助袋などが用いられる。

他の選択肢が正しい理由
消防法施行令25条1項2号により、共同住宅では2階以上の階又は地階で収容人員が30人以上(下階に一定の用途がある場合は10人以上)の階に避難器具の設置が必要とされており、収容人員が一定数以上の階に設置を要するとする記述は正しい。避難ハッチは、バルコニーの床に埋め込まれた収納式の避難はしごであり正しい。避難器具の直下や周囲に物置や自転車等を置くと避難の妨げとなり、上下階の居住者双方の避難に支障を来すため、管理組合として周知・是正を行う必要があり、この記述も正しい。
問46-12

マンションの二方向避難に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①バルコニーの隔て板は、非常時に破って隣戸へ避難するためのものである。
  • ②隔て板の前に物を置くと、避難の経路をふさぐことになり危険である。
  • ③避難ハッチと隔て板は、いずれも二方向避難を確保する手段となる。
  • ④隔て板は避難用ではなく、目隠しのみを目的として設けられている。
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正解 ④隔て板は避難用ではなく、目隠しのみを目的として設けられている。
解説
マンションのバルコニーに設けられる隔て板(隔壁)は、隣戸との視線を遮る目隠しの役割も持つが、その主要な目的は、玄関側の避難経路が煙や火炎で使えない場合に、これを破壊して隣戸のバルコニーへ移動できるようにすることにある。すなわち二方向避難を確保するための重要な設備であり、目隠しのみを目的とするとする記述は誤りである。隔て板は容易に破れるよう軽量な材料で造られている。

他の選択肢が正しい理由
隔て板が非常時に破壊して隣戸へ避難するためのものであるとする記述は、上記の趣旨に合致し正しい。隔て板の前にエアコンの室外機や物置、自転車等を置くと、いざというときに破壊できず避難できなくなるため危険であり、この記述も正しい。バルコニーの床の避難ハッチによる下階への避難と、隔て板を破っての隣戸への避難は、いずれも玄関以外の避難路を確保する二方向避難の手段であり、この記述も正しい。
問56-12

建築基準法施行令第112条に基づく防火区画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①防火区画を貫通する配管の周囲は、常に開放しておかなければならない。
  • ②竪穴区画は、階段室やエレベーターの昇降路等を区画するものである。
  • ③異種用途区画は、用途の異なる部分どうしを区画するものである。
  • ④面積区画は、一定の床面積ごとに耐火構造の床や壁等で区画するものである。
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正解 ①防火区画を貫通する配管の周囲は、常に開放しておかなければならない。
解説
建築基準法施行令112条20項は、給水管、配電管その他の管が防火区画を貫通する場合、当該管と防火区画とのすき間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならないと定めている。すき間を開放しておけば煙や炎がそこから他の区画へ広がり、防火区画の意味が失われるためである。したがって、常に開放しておかなければならないとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
面積区画は、一定の床面積ごとに耐火構造の床・壁及び特定防火設備で区画し、火災の水平方向への拡大を抑えるものであり正しい。竪穴区画は、階段室、エレベーターの昇降路、吹抜け部分など上下に連続する空間を区画し、煙や炎が上階へ急速に広がることを防ぐものであり正しい。異種用途区画は、住宅と店舗など用途の異なる部分の間を区画し、一方で生じた火災が他方へ及ぶことを防ぐものであり、この記述も正しい。
問66-12

非常用の照明装置に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①停電時に自動的に点灯し、避難に必要な照度を確保する装置である。
  • ②消防法に基づき設置が義務付けられる消防用設備等の一つである。
  • ③床面において1ルクス以上の照度を確保する必要があるとされる。
  • ④共同住宅の住戸内については、設置が免除されている。
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正解 ②消防法に基づき設置が義務付けられる消防用設備等の一つである。
解説
非常用の照明装置は、建築基準法施行令126条の4及び126条の5に基づき設置が義務付けられる建築設備であり、消防法に基づく消防用設備等ではない。消防法に基づき設置される類似の設備としては誘導灯があるが、両者は根拠法令も目的も異なる。したがって、消防用設備等の一つであるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
非常用の照明装置は、停電時に予備電源により自動的に点灯して避難に必要な照度を確保する装置であり正しい。建築基準法施行令126条の4第1号により、共同住宅の住戸については設置が免除されており、この記述も正しい。照度については、直接照らされる床面において白熱灯の場合1ルクス以上(蛍光灯・LEDの場合は2ルクス以上)を確保することとされており、この記述も正しい。
問76-12

誘導灯に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①避難口誘導灯は、避難口の位置を明示するために設けられる。
  • ②通路誘導灯は、避難の方向を明示するために設けられる。
  • ③誘導灯は、平常時には消灯しておくことが原則とされている。
  • ④非常電源により、停電時も一定時間の点灯を継続する必要がある。
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正解 ③誘導灯は、平常時には消灯しておくことが原則とされている。
解説
誘導灯は消防法施行令26条に基づく避難設備であり、避難する者が避難口や避難の方向を常に認識できるよう、原則として常時点灯しておくものとされている。人がいない時間帯など一定の要件を満たす場合に消灯を認める例外規定はあるが、平常時は消灯しておくことが原則であるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
避難口誘導灯は、屋外への出口や直通階段の出入口など避難口の位置を明示するために設けられるものであり正しい。通路誘導灯は、廊下や階段などの避難経路において避難の方向を矢印等で明示するために設けられるものであり正しい。誘導灯は非常電源を附置し、停電時にも一定時間(原則20分間、大規模・高層のものは60分間)点灯を継続できることが求められており、この記述も正しい。
問86-12

マンションの排煙設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①建築基準法に基づく排煙設備と、消防法に基づく排煙設備とが存在する。
  • ②自然排煙方式は、排煙窓を開放して煙を屋外に排出する方式である。
  • ③機械排煙方式は、排煙機により強制的に煙を排出する方式である。
  • ④排煙口の手動開放装置は、床面から3m以上の高さに設ける必要がある。
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正解 ④排煙口の手動開放装置は、床面から3m以上の高さに設ける必要がある。
解説
建築基準法施行令126条の3第1項5号は、排煙口の手動開放装置について、手で操作する部分を壁に設ける場合は床面から80cm以上1.5m以下の高さに、天井から吊り下げて設ける場合は床面からおおむね1.8mの高さに設けることとしている。避難時に誰でも操作できる位置とする趣旨であり、床面から3m以上の高さに設けるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
排煙設備には、建築基準法施行令126条の2等に基づき避難の安全を確保するために設けられるものと、消防法施行令28条に基づき消防隊の消火活動を容易にするために設けられるものがあり、目的も技術基準も異なるという記述は正しい。自然排煙方式が排煙窓を開放して煙の浮力により屋外へ排出する方式であること、機械排煙方式が排煙機により強制的に煙を排出する方式であることも、いずれも正しい記述である。
問96-12

マンションの防災・避難に関する次のア〜エの記述のうち、適切なものの組み合わせはどれか。
ア 共同住宅の各戸の界壁は、遮音性能を有していれば足り、小屋裏又は天井裏に達している必要はない。
イ 屋外に設けられた階段は、いかなる場合も避難経路として算入することができない。
ウ 防火設備である防火戸には、煙感知器等と連動して自動的に閉鎖するものがある。
エ 連結送水管の放水口は、消防隊の消火活動のため3階以上の階に設けるものとされている。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
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正解 ④ウとエ
解説
ウは正しい。防火戸には常時閉鎖式のほか、平常時は開放しておき煙感知器や熱感知器と連動して自動的に閉鎖する随時閉鎖式のものがある。エも正しい。消防法施行令29条により、連結送水管の放水口は、消防隊が各階で消火活動を行えるよう3階以上の階に設けることとされている。したがって、正しいものの組み合わせはウとエとなる。

他の選択肢が不適切な理由
アは誤りである。建築基準法30条及び同法施行令114条により、共同住宅の各戸の界壁は、遮音性能を有するとともに、原則として小屋裏又は天井裏に達する準耐火構造としなければならない(一定の遮音性能を有する天井を設けた場合の緩和はある)。イも誤りである。屋外階段は、一定の構造基準を満たせば直通階段や避難階段として避難経路に算入することができ、むしろ煙が滞留しにくい点で避難上有利である。したがって、ア又はイを含む組み合わせはいずれも正しくない。
問106-12

マンションの防火・防災に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

  • ①特定防火設備には、一般に20分間の遮炎性能が求められるとされている。
  • ②共用廊下や階段は、避難経路であるとともに消火活動上も重要である。
  • ③防災訓練は、消防計画に基づいて定期的に実施することが求められる。
  • ④防火戸の閉鎖の妨げとなる物品を、共用廊下や階段に置かないよう周知する。
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正解 ①特定防火設備には、一般に20分間の遮炎性能が求められるとされている。
解説
建築基準法施行令112条1項及び関係告示により、特定防火設備には加熱開始後60分間の遮炎性能が求められ、これに対し防火設備には20分間の遮炎性能が求められる。したがって、特定防火設備に20分間の遮炎性能を求めるとする記述は誤りであり、これは防火設備の基準である。防火区画に用いる防火戸は原則として特定防火設備である。

他の選択肢が正しい理由
防火戸の閉鎖の妨げとなる物品が置かれていると、火災時に区画が形成されず被害が拡大するため、廊下や階段への物品の放置を防ぐ周知が必要であり正しい。共用廊下や階段は、居住者の避難経路であると同時に消防隊の進入・活動の経路でもあるため、常に通行を確保する必要があり正しい。防火管理者が作成する消防計画に基づき、消火・通報・避難の訓練を定期的に実施することは消防法8条の求めるところであり、この記述も正しい。

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