2026年版・3-8

2026年施行 区分所有法改正のポイント①(決議要件の見直し)の一問一答

マンション管理士「法令及び実務3」から、2026年施行 区分所有法改正のポイント①(決議要件の見直し)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法における集会の普通決議に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①区分所有者及び議決権の総数の各過半数がなければ決することができない
  • ②出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決することとされている
  • ③出席した区分所有者の頭数のみの過半数で決することになる
  • ④議決権の総数の3分の2以上がなければ決することができない
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正解 ②出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決することとされている
解説
区分所有法39条1項は、集会の議事について、規約に別段の定めがない限り一定の多数で決すると定めている。2026年4月1日に施行された改正により、この普通決議は総区分所有者及び総議決権を母数とする方式から、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する出席者多数決の方式に改められた。集会に無関心な区分所有者が多い管理組合でも、日常的な管理事項について意思決定ができるようにする趣旨である。

他の選択肢が不適切な理由
総数の各過半数を要求する内容は改正前の規律であり、現行法の説明としては誤りである。区分所有者の頭数のみで決するとする内容は、議決権の過半数という要件を落としている点で正しくない。議決権の総数の3分の2以上という割合は普通決議の要件として条文に定められていない。
問23-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法における特別決議の定足数に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①定足数は設けられておらず、出席者が何人であっても決議は成立するとされる
  • ②区分所有者及び議決権の各3分の1以上の者が出席することを要する
  • ③議決権の総数の4分の3以上を有する者が出席することを要する
  • ④区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者の出席が必要とされている
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正解 ④区分所有者の過半数で議決権の過半数を有する者の出席が必要とされている
解説
2026年4月1日施行の改正区分所有法は、共用部分の重大変更や規約の設定・変更・廃止などの特別決議について、母数を出席者とする代わりに定足数を法定した。すなわち、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席することを要件としたうえで、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数で決するものとされている。

他の選択肢が不適切な理由
出席者多数決の方式では、少数の出席者だけで重要事項が決まってしまう危険があるため定足数が置かれており、定足数がないとする内容は誤りである。各3分の1以上や、議決権の総数の4分の3以上という定足数は条文に定められていない。
問33-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法における出席者多数決の導入に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①建替え決議は出席者多数決の対象とされず、従前の母数のまま維持されている
  • ②建替え決議も出席者多数決の対象とされ、出席者の各5分の4以上で決することになる
  • ③すべての決議が出席者多数決の対象とされ、母数による区別はなくなった
  • ④規約の設定及び変更は、出席者多数決の対象から除外されるものとされた
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正解 ①建替え決議は出席者多数決の対象とされず、従前の母数のまま維持されている
解説
2026年4月1日施行の改正は、普通決議のほか、共用部分の重大変更、規約の設定・変更・廃止、管理組合法人の設立・解散、義務違反者に対する使用禁止・競売・引渡しの請求、大規模滅失の場合の復旧といった決議について出席者多数決の方式を採用した。他方、建替え決議のように区分所有権そのものの処分を伴う決議については、集会に出席しなかった区分所有者の権利にも重大な影響が及ぶため、区分所有者及び議決権の総数を母数とする従前の方式が維持されている。

他の選択肢が不適切な理由
建替え決議は出席者多数決の対象外であるから、出席者の各5分の4以上で決するとする内容は誤りである。母数による区別は現に残されているため、区別がなくなったとする内容も正しくない。規約の設定及び変更は出席者多数決の対象に含まれており、除外されたとする内容も誤りである。
問43-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法において、出席者を母数とする多数決の方式によることとされた決議に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①共用部分の重大な変更の決議は、出席者多数決の方式によることとされた
  • ②規約の設定、変更又は廃止の決議は、出席者多数決の方式によることとされた
  • ③建物を取り壊して建築する決議も、出席者多数決の方式によることとされた
  • ④大規模滅失の場合の復旧の決議も、出席者多数決の方式によることとされた
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正解 ③建物を取り壊して建築する決議も、出席者多数決の方式によることとされた
解説
建物を取り壊して新たに建物を建築する旨の決議、すなわち区分所有法62条1項の建替え決議は、区分所有者が区分所有権を失うという重大な効果を伴うため、2026年4月1日施行の改正後も区分所有者及び議決権の総数を母数とする方式が維持されている。したがって、建替え決議が出席者多数決の方式によることとされたという記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
共用部分の重大な変更の決議、規約の設定・変更・廃止の決議、大規模滅失の場合の復旧の決議は、いずれも改正により出席者を母数とする方式に改められた。これらの決議では、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものの出席という定足数を満たしたうえで、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数で決することになる。
問53-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法により多数決によって行うことができることとされた区分所有建物の再生の手法に関する次のア〜エの記述のうち、正しいものはいくつあるか。 ア 建物及びその敷地を一括して売却する旨の決議をすることができる。 イ 建物を取り壊した上で敷地を売却する旨の決議をすることができる。 ウ 既存躯体を維持しつつ建物全体を更新する一棟リノベーション工事の決議をすることができる。 エ これらの決議の多数決割合は、いかなる場合も5分の4以上とされ、緩和されることはない。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
正しいものはア、イ、ウの三つである。改正前は、建替え以外の方法で区分所有関係を解消し、又は建物全体を刷新しようとすると原則として区分所有者全員の同意が必要であった。2026年4月1日施行の改正は、建替え決議と同様の多数決により、建物及び敷地の一括売却、建物の取壊し、建物を取り壊した上での敷地売却、既存躯体を維持しつつ全ての専有部分を含む建物全体を更新する一棟リノベーション工事を行うことができる制度を新設した。

誤りである記述の理由
エは誤りである。これらの決議の多数決割合は原則として区分所有者及び議決権の各5分の4以上であるが、耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落により周辺に危害を生ずるおそれ、給排水管等の腐食等により著しく衛生上有害となるおそれ、バリアフリー基準への不適合のいずれかに該当する場合には、各4分の3以上に緩和される。
問63-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法における団地内の建物に関する決議要件の見直しについて、正しいものはどれか。

  • ①団地内の特定の建物の建替え承認決議の制度は、この改正により廃止された
  • ②一括建替え決議の多数決割合は、いかなる場合も緩和されないこととされた
  • ③各棟の要件は、区分所有者の3分の2以上の賛成を要する方式となった
  • ④一括建替え決議は、一定の事由があるときは4分の3以上に緩和される
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正解 ④一括建替え決議は、一定の事由があるときは4分の3以上に緩和される
解説
2026年4月1日施行の改正は、団地内建物の一括建替え決議についても、耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落のおそれ、給排水管等の腐食等による衛生上の有害性、バリアフリー基準への不適合といった客観的事由があるときは、団地全体の多数決割合を5分の4以上から4分の3以上に緩和することとした。あわせて各棟の要件も、賛成を積み上げる方式から、反対が3分の1を超えないことを求める方式に改められている。

他の選択肢が不適切な理由
建替え承認決議の制度は存続しており、廃止されたとする内容は誤りである。一括建替え決議には緩和の仕組みが設けられているから、いかなる場合も緩和されないとする内容も正しくない。各棟の要件は反対の多寡を基準とする方式に改められたのであって、3分の2以上の賛成を要する方式に改められたわけではない。
問73-8

2026年の区分所有法改正の施行に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①改正後の区分所有法は、2026年4月1日から施行されているとされる
  • ②改正後の区分所有法は、2025年4月1日から施行されているとされる
  • ③改正後の区分所有法は、2027年4月1日から施行される予定である
  • ④改正後の区分所有法は、公布の日から直ちに施行されたものとされる
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正解 ①改正後の区分所有法は、2026年4月1日から施行されているとされる
解説
老朽化したマンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律は令和7年に成立・公布され、区分所有法及び被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法の改正部分は2026年(令和8年)4月1日から施行されている。したがって、2026年11月に実施される試験は改正後の条文を前提として学習する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
2025年4月1日や2027年4月1日という日付はいずれも施行日ではない。また、管理組合や関係者に周知と準備の期間を確保する必要があるため、公布の日から直ちに施行されたものでもない。
問83-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法が集会の決議要件を見直した趣旨に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①決議を成立しにくくして、少数の区分所有者の権利を強く保護するためである
  • ②管理者の権限を強化し、集会を経ずに管理を行えるようにするためである
  • ③集会に出席しない区分所有者の存在により決議が滞る事態を避けるためである
  • ④管理組合の法人化を促進し、法人格の取得を容易にするためのものである
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正解 ③集会に出席しない区分所有者の存在により決議が滞る事態を避けるためである
解説
マンションの高経年化と区分所有者の高齢化・不在化が進むにつれ、集会に出席も委任もしない区分所有者が増え、総区分所有者を母数とする方式では必要な修繕や再生の決議が成立しないという行き詰まりが各地で生じていた。2026年4月1日施行の改正が普通決議及び一定の特別決議について出席者を母数とする方式を採用したのは、こうした事態を避け、管理組合の意思決定を可能にするためである。

他の選択肢が不適切な理由
改正は決議を成立しやすくするものであるから、成立しにくくするためとする内容は方向が逆である。集会を経ずに管理者が決定できるようにしたものではなく、集会の決議という枠組み自体は維持されている。法人化の促進を目的とした改正でもない。
問93-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法の決議要件に関する次のア〜エの記述のうち、正しいものはいくつあるか。 ア 集会の普通決議は、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する。 イ 共用部分の重大な変更の決議は、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で決する。 ウ 建替え決議の原則的な多数決割合は、区分所有者及び議決権の各5分の4以上である。 エ 建替え決議の多数決割合は、いかなる場合であっても緩和されることがない。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
正しいものはア、イ、ウの三つである。アについて、改正後の普通決議は出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する。イについて、共用部分の重大な変更の決議は、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものの出席を定足数としたうえで、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で決する。ウについて、建替え決議の原則的な多数決割合は各5分の4以上のまま維持されている。

誤りである記述の理由
エは誤りである。改正法は、耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落により周辺に危害を生ずるおそれ、給排水管等の腐食等により著しく衛生上有害となるおそれ、バリアフリー基準への不適合のいずれかに該当する場合には、建替え決議の多数決割合を4分の3以上に緩和することとしている。
問103-8

2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法により新たに設けられた、管理組合法人による区分所有権等の取得に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①管理組合法人は、いかなる場合も区分所有権を取得することができないとされる
  • ②管理を行うために必要な場合に、特別多数決議によって取得することができる
  • ③区分所有権の取得は、集会の普通決議によることで足りるものとされている
  • ④区分所有権の取得には、区分所有者の全員の同意が必要とされている
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正解 ②管理を行うために必要な場合に、特別多数決議によって取得することができる
解説
2026年4月1日施行の改正区分所有法は、管理組合法人が建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うために必要がある場合に、集会の決議によって区分所有権等を取得することができる制度を新設した。この決議は、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数によることとされている。管理不全となった住戸を管理組合が取得して活用するといった対応を可能にする趣旨である。

他の選択肢が不適切な理由
取得を認める制度が明文で設けられた以上、いかなる場合も取得できないとする内容は誤りである。取得には特別多数決議が必要であるから、普通決議で足りるとする内容も正しくない。他方で全員の同意までは要求されておらず、多数決によって取得できる点にこの制度の意義がある。

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