2026年版・3-2

義務違反者に対する措置の一問一答

マンション管理士「法令及び実務3」から、義務違反者に対する措置に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-2

区分所有法が定める義務違反者に対する措置とその決議要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①行為の停止等を求める訴訟の提起には、集会の特別多数決議が必要である
  • ②専有部分の使用禁止を求める訴訟の提起には、集会の特別多数決議を要する
  • ③区分所有権の競売を求める訴訟の提起は、管理者が単独で行うことができる
  • ④占有者に対する引渡請求の訴訟の提起には、集会の決議は必要とされない
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正解 ②専有部分の使用禁止を求める訴訟の提起には、集会の特別多数決議を要する
解説
区分所有法58条2項は、専有部分の使用禁止を求める訴えの提起について、2026年4月1日施行の改正により、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席することを定足数としたうえで、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議を要すると定めている。使用禁止は義務違反者から専有部分を使用する利益を一定期間奪う強力な措置であるため、行為の停止請求よりも重い決議要件が課されている。

他の選択肢が不適切な理由
57条2項に基づく行為の停止等を求める訴訟の提起は集会の決議を要するが、その決議は普通決議で足りるから、特別多数決議が必要とする記述は誤りである。59条の競売請求も特別多数決議を要するので、管理者が単独で訴訟を提起できるとする記述は正しくない。60条の占有者に対する引渡請求も同様に特別多数決議を要し、決議が不要とする記述も誤りである。
問23-2

義務違反者に対する措置に関する次のア〜エの決議のうち、区分所有法の規定によれば、集会においてあらかじめ弁明の機会を与えなければならないものはいくつあるか。 ア 行為の停止等を求める訴訟を提起する旨の決議 イ 専有部分の使用禁止を求める訴訟を提起する旨の決議 ウ 区分所有権及び敷地利用権の競売を求める訴訟を提起する旨の決議 エ 占有者に対する専有部分の引渡しを求める訴訟を提起する旨の決議

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
弁明の機会を与えなければならないのはイ、ウ、エの三つである。区分所有法58条3項は、専有部分の使用禁止を請求する訴えの提起を決議する集会において、あらかじめ当該区分所有者に弁明の機会を与えなければならないと定めており、59条2項は競売の請求について、60条2項は占有者に対する引渡しの請求について、それぞれこの規定を準用している。いずれも相手方から専有部分を使用する利益や区分所有権そのものを奪う重い措置であるため、手続保障として言い分を述べる機会が要求されている。

誤りである記述の理由
アについては弁明の機会を要しない。57条の行為の停止等の請求は、共同の利益に反する行為をやめさせ、その結果を除去することを求めるにとどまり、専有部分の使用の利益や区分所有権を失わせるものではないため、弁明の機会に関する規定は置かれていない。
問33-2

区分所有法59条に基づく区分所有権及び敷地利用権の競売の請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から6か月以内に行う
  • ②競売を申し立てられた区分所有者も、自ら買受けの申出をすることができる
  • ③競売の請求は、他の方法によることが可能な場合であっても認められている
  • ④競売の請求をするには、集会において普通決議によることで足りるとされる
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正解 ①判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から6か月以内に行う
解説
区分所有法59条3項は、競売を命ずる判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から6か月を経過したときはすることができないと定めている。競売請求の判決から長期間が経過すると事情が変化し、区分所有権を失わせる必要性が失われる可能性があるため、申立てができる期間を限定したものである。

他の選択肢が不適切な理由
59条4項は、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は買受けの申出をすることができないと定めており、義務違反者自身が買い受けられるとする記述は誤りである。59条1項は、他の方法によっては障害を除去して共同生活の維持を図ることが困難であるときに限って競売を請求できるとしているから、他の方法によることが可能でも認められるとする記述も正しくない。競売の請求の訴えの提起には特別多数決議を要するため、普通決議で足りるとする記述も誤りである。
問43-2

区分所有法60条に基づく占有者に対する専有部分の引渡し請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①訴えは占有者のみを被告とすれば足り、区分所有者を被告とする必要はない
  • ②引渡しを受けた者は、その専有部分を自ら使用し続けることが認められている
  • ③訴えは、契約の相手方である区分所有者と占有者の双方を被告として提起する
  • ④賃貸借契約の解除を請求することは、この規定では認められていないとされる
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正解 ③訴えは、契約の相手方である区分所有者と占有者の双方を被告として提起する
解説
区分所有法60条1項は、占有者が共同の利益に反する行為をした場合において、他の方法によっては共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者の全員又は管理組合法人が、その専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求できると定めている。契約の解除を求める以上、契約当事者である区分所有者と、現に占有する占有者の双方を被告とする必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
占有者のみを被告とすれば足りるとする記述は、賃貸借契約の解除という効果を導けないため誤りである。60条3項は、引渡しを受けた者は遅滞なくその専有部分を占有する権原を有する者に引き渡さなければならないと定めているので、引渡しを受けた者が自ら使用し続けられるとする記述も正しくない。契約の解除の請求は条文が明示的に認めているから、これを否定する記述も誤りである。
問53-2

区分所有法57条に基づく行為の停止等の請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①裁判外で行為の停止を請求する場合にも、必ず集会の決議が必要とされている
  • ②訴訟を提起するには集会の決議を要し、その決議は普通決議によることで足りる
  • ③請求することができるのは行為の停止に限られ、結果の除去を求めることはできない
  • ④請求の主体は管理者に限られ、区分所有者の全員が主体となることは認められない
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正解 ②訴訟を提起するには集会の決議を要し、その決議は普通決議によることで足りる
解説
区分所有法57条2項は、行為の停止等の請求に基づいて訴訟を提起するには集会の決議によらなければならないと定めているが、その多数決割合について特別の定めを置いていないため、39条1項の一般原則により普通決議で足りる。さらに57条3項は、管理者又は集会において指定された区分所有者が、集会の決議により他の区分所有者全員のために訴訟を提起できるとしている。

他の選択肢が不適切な理由
集会の決議が要求されているのは訴訟を提起する場合であり、裁判外で任意に停止を求める場合にまで決議を要求する規定はない。57条1項は行為の停止のほか、行為の結果の除去や行為の予防のために必要な措置を執ることも請求できると定めているから、停止のみに限られるとする記述も誤りである。請求の主体は他の区分所有者の全員又は管理組合法人であって管理者に限られない。
問63-2

専有部分の占有者が区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  • ①占有者は、建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為を禁止される
  • ②占有者に対しても、行為の停止等を求める請求をすることが認められている
  • ③占有者に対する引渡請求の訴えの提起には、特別多数決議が必要とされている
  • ④占有者に対しては、専有部分の使用禁止を求める請求をすることが認められる
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正解 ④占有者に対しては、専有部分の使用禁止を求める請求をすることが認められる
解説
区分所有法58条の使用禁止請求は、相手方が区分所有者である場合の措置であり、占有者に対して用いることはできない。占有者が共同の利益に反する行為をした場合に用意されているのは、57条4項による行為の停止等の請求と、60条による契約の解除及び専有部分の引渡しの請求である。したがって、占有者に対して使用禁止を請求できるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
6条3項は、専有部分の占有者について、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負うとし、6条1項を準用して共同の利益に反する行為を禁じている。57条4項は行為の停止等の請求を占有者にも準用し、60条2項は58条2項を準用して引渡請求の訴えの提起に特別多数決議を要求している。
問73-2

義務違反者に対する措置に関する次のア〜エの記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものの組合せはどれか。 ア 行為の停止等を求める訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。 イ 使用禁止の請求は、専有部分の使用を将来にわたり永久に禁止することを内容とする。 ウ 競売を命ずる判決に基づく競売の申立てには、期間の制限が設けられている。 エ 引渡しを受けた専有部分は、引渡しを受けた者がそのまま使用を継続してよい。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
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正解 ③イとエ
解説
誤っている記述はイとエである。イについて、58条1項は「相当の期間」専有部分の使用を禁止することを請求できると定めており、期間を区切らない永久的な使用禁止は認められない。エについて、60条3項は、引渡しを受けた者は遅滞なくその専有部分を占有する権原を有する者に引き渡さなければならないと定めているから、引渡しを受けた者がそのまま使用を続けることはできない。

正しい記述の理由
アは57条2項のとおりであり、行為の停止等の請求に基づく訴訟の提起には集会の決議が必要である。ウは59条3項のとおりで、競売を命ずる判決に基づく競売の申立ては判決確定の日から6か月を経過するとすることができなくなる。
問83-2

区分所有法58条に基づく専有部分の使用禁止の請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①相当の期間を定めて使用を禁止するもので、期間を定めない禁止は認められない
  • ②区分所有権そのものを失わせる効果を有する点で、競売の請求と同じ性質である
  • ③行為の停止の請求によって障害を除去できる場合にも、直ちに請求することができる
  • ④訴えによらないで、集会の決議のみによって使用を禁止することが認められている
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正解 ①相当の期間を定めて使用を禁止するもので、期間を定めない禁止は認められない
解説
区分所有法58条1項は、共同生活上の障害が著しく、57条1項の請求によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときに、訴えをもって相当の期間の専有部分の使用の禁止を請求できると定めている。期間を定めることが条文上の要件とされており、期間の定めのない使用禁止を請求することはできない。

他の選択肢が不適切な理由
使用禁止は専有部分を使用する利益を一時的に奪うにとどまり、区分所有権自体を失わせる競売の請求とは効果が異なる。また、行為の停止の請求によって障害を除去できる場合には使用禁止の要件である補充性を欠くから、直ちに請求できるとする記述も誤りである。58条1項は「訴えをもって」請求すると定めており、決議のみで使用を禁止することはできない。
問93-2

区分所有法6条1項にいう区分所有者の共同の利益に反する行為に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①専有部分の内部でされる行為は、およそ共同の利益に反する行為に当たらない
  • ②共同の利益に反する行為に当たるかどうかは、行為の態様のみによって判断される
  • ③建物の管理又は使用に関し、他の区分所有者の利益を害する行為が広く含まれる
  • ④共同の利益に反する行為は、建物の保存に有害な行為に限られるとされている
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正解 ③建物の管理又は使用に関し、他の区分所有者の利益を害する行為が広く含まれる
解説
区分所有法6条1項は、区分所有者は建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならないと定めている。建物の保存に有害な行為は例示にすぎず、常識を逸脱した騒音や悪臭の発生、用途違反の使用、暴力的な言動による他の居住者の平穏の侵害なども、建物の管理又は使用に関して他の区分所有者の利益を害するものとして共同の利益に反する行為に含まれる。

他の選択肢が不適切な理由
専有部分の内部での行為であっても、構造上重要な部分を損傷する工事や著しい騒音の発生のように他の区分所有者に影響を及ぼすものは共同の利益に反する行為となり得る。該当性の判断は行為の態様だけでなく、行為の必要性や他の区分所有者が被る不利益の程度などを比較衡量して行われる。また、条文が「その他」として広く行為を捉えている以上、保存に有害な行為に限られるとする記述も誤りである。
問103-2

区分所有法59条の競売により専有部分を買い受けた者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①買受人は、規約の定めに拘束されることなく独自の使用方法をとってよい
  • ②買受人は、前の区分所有者の滞納管理費の債務を承継しないのが原則とされている
  • ③買受人は、競売により取得した区分所有権を第三者に譲渡することができなくなる
  • ④買受人は特定承継人に当たり、前の区分所有者の滞納管理費の債務を承継する
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正解 ④買受人は特定承継人に当たり、前の区分所有者の滞納管理費の債務を承継する
解説
区分所有法8条は、共用部分等について他の区分所有者に対して有する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができると定めている。競売による買受人は区分所有権を個別に取得した特定承継人に当たるため、管理組合は買受人に対しても前の区分所有者が滞納していた管理費等を請求することができる。

他の選択肢が不適切な理由
46条1項は、規約及び集会の決議が区分所有者の特定承継人に対しても効力を生ずると定めているから、買受人が規約に拘束されないとする記述は誤りである。滞納管理費を承継しないとする記述も8条に反する。競売により取得した区分所有権は通常の区分所有権であり、その後の譲渡が禁止されるという規定は存在しない。

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