共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)を集会で決議する場合の要件に関する次の記述のうち、2026年4月1日に施行された改正後の区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。
- ①区分所有者及び議決権の各過半数が出席し、出席した者の各4分の3以上で決する
- ②区分所有者及び議決権の総数の各4分の3以上の賛成がなければ決することができない
- ③区分所有者及び議決権の各3分の1以上が出席し、出席した者の各3分の2以上で決する
- ④区分所有者及び議決権の総数の各過半数の賛成で足り、定足数の定めは置かれない
答えと解説を見る
区分所有法17条1項は、共用部分のいわゆる重大変更について特別多数決議を要求している。2026年4月1日施行の改正により、この決議は総区分所有者を母数とする方式から出席者を母数とする方式に改められ、区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席することを定足数としたうえで、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数で決するものとされた。集会に関心を示さない区分所有者が多いために必要な工事の決議が成立しないという実務上の行き詰まりを解消することが、この改正の狙いである。
他の選択肢が不適切な理由
区分所有者及び議決権の総数の各4分の3以上を求める内容は改正前の規律であり、現行法の説明としては誤りである。各3分の1以上の出席で出席者の各3分の2以上とする内容は、定足数も多数決割合も条文にない数値を並べたものにすぎない。総数の各過半数の賛成で足り定足数の定めがないとする内容は普通決議の水準に相当し、重大変更をこの要件で決することはできない。