2026年版・1-9

債務不履行と契約解除の一問一答

マンション管理士「法令及び実務1」から、債務不履行と契約解除に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全880問) 法令及び実務1の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-9

債務者が履行遅滞に陥る時期に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①確定期限のある債務については、債権者が請求をした時から遅滞となるとされる。
  • ②不確定期限のある債務については、その期限が到来した時から遅滞となる。
  • ③期限を定めなかった債務については、履行の請求を受けた時から遅滞となる。
  • ④返還時期を定めなかった消費貸借では、貸主の請求後直ちに遅滞となるとされる。
答えと解説を見る
正解 ③期限を定めなかった債務については、履行の請求を受けた時から遅滞となる。
解説
民法412条3項は、債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負うと定めている。期限の定めがない以上、債権者からの請求によって初めて履行すべき時期が確定するからである。

他の選択肢が不適切な理由
民法412条1項は、確定期限のある債務についてはその期限の到来した時から遅滞の責任を負うと定めており、債権者の請求は不要であるから、この記述は誤りである。また、同条2項は、不確定期限のある債務については、期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞となると定めているから、期限到来により当然に遅滞となるとする記述も誤りである。さらに、民法591条1項は、返還の時期を定めなかった場合に貸主が相当の期間を定めて返還の催告をすることができると定めており、その期間の経過後に遅滞となるから、請求後直ちに遅滞となるとする記述も誤りである。
問21-9

履行不能に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①履行が不能であるときは、債権者はその債務の履行を請求することができない。
  • ②契約の成立時に既に履行が不能であった場合、その契約は当然に無効となる。
  • ③履行不能の場合、債権者は催告をすることなく契約を解除することができる。
  • ④履行が不能かどうかは、契約その他の債務の発生原因及び社会通念に照らして判断される。
答えと解説を見る
正解 ②契約の成立時に既に履行が不能であった場合、その契約は当然に無効となる。
解説
民法412条の2第2項は、契約に基づく債務の履行がその契約の成立の時に不能であったことは、民法415条によりその履行の不能によって生じた損害の賠償を請求することを妨げないと定めている。すなわち平成29年改正後の民法では、いわゆる原始的不能の契約も有効に成立することが前提とされているから、当然に無効となるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
民法412条の2第1項は、債務の履行が不能であるときは債権者はその債務の履行を請求することができないと定めているから、この記述は正しい。また、民法542条1項1号は、債務の全部の履行が不能であるときは債権者は催告をすることなく直ちに契約の解除をすることができると定めているから、この記述も正しい。さらに、履行不能かどうかを契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして判断することは民法412条の2第1項の文言そのものであるから、この記述も正しい。
問31-9

債務不履行による損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①債務の履行が不能である場合でも、債権者は填補賠償を請求することはできない。
  • ②債務不履行による損害賠償は、原則として現物の給付によってするものとされる。
  • ③債務者が履行を拒絶する意思を明確に表示しても、填補賠償は請求できないとされる。
  • ④債務不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるときは請求できない。
答えと解説を見る
正解 ④債務不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるときは請求できない。
解説
民法415条1項ただし書は、債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、債権者は損害賠償を請求することができないと定めている。損害賠償責任には債務者の帰責事由が必要である点で、帰責事由を要しない契約の解除とは異なる。

他の選択肢が不適切な理由
民法415条2項1号は、債務の履行が不能であるときは債権者が履行に代わる損害賠償すなわち填補賠償を請求できると定めているから、請求できないとする記述は誤りである。また、民法417条は損害賠償の方法について金銭をもってその額を定めるという金銭賠償の原則を採用しているから、現物の給付によるとする記述も誤りである。さらに、民法415条2項2号は、債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したときも填補賠償を請求できると定めているから、この記述も誤りである。
問41-9

損害賠償の範囲及び過失相殺に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①損害賠償の請求は、通常生ずべき損害の賠償をさせることを目的とするとされる。
  • ②特別の事情による損害も、当事者が予見すべきであったときは賠償の対象となる。
  • ③債権者に過失があった場合も、裁判所はこれを考慮しないことができるとされる。
  • ④債権者の過失は、損害の発生のみならず損害の拡大に関するものも考慮される。
答えと解説を見る
正解 ③債権者に過失があった場合も、裁判所はこれを考慮しないことができるとされる。
解説
民法418条は、債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は「これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める」と定めている。文言上、裁判所は過失を必ず考慮しなければならず、考慮しない自由は認められていないから、考慮しないことができるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
民法416条1項は、債務不履行に対する損害賠償の請求は通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とすると定めているから、この記述は正しい。また、同条2項は、特別の事情によって生じた損害であっても当事者がその事情を予見すべきであったときは債権者がその賠償を請求できると定めているから、この記述も正しい。さらに、民法418条が損害の発生のみならず拡大に関する債権者の過失も考慮の対象としているから、この記述も正しい。
問51-9

金銭債務の不履行に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①債権者は、損害の証明をしなくても損害賠償を請求することができるとされる。
  • ②債務者は、不可抗力によることを証明すれば損害賠償の責任を免れるとされる。
  • ③損害賠償の額は、常に法定利率によって定めなければならないとされている。
  • ④金銭債務の不履行についても、債務者の帰責事由の有無が問題となるとされる。
答えと解説を見る
正解 ①債権者は、損害の証明をしなくても損害賠償を請求することができるとされる。
解説
民法419条2項は、金銭債務の不履行による損害賠償については債権者は損害の証明をすることを要しないと定めている。金銭は常に一定の利益を生むものとみなされているため、遅延損害金は損害の有無や額の立証を要せずに請求できる。

他の選択肢が不適切な理由
民法419条3項は、金銭債務の不履行による損害賠償については債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができないと定めているから、不可抗力の証明により責任を免れるとする記述は誤りである。同項の趣旨から、金銭債務については帰責事由の有無が問題とならないから、帰責事由が問題となるとする記述も誤りである。また、同条1項ただし書は、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によると定めているから、常に法定利率によるとする記述も誤りである。
問61-9

契約の解除に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①債務不履行を理由とする解除には、債務者の帰責事由が必要とされている。
  • ②解除の意思表示は、相手方に到達した後でも自由に撤回することができる。
  • ③当事者の一方が数人あるときは、そのうちの一人からでも解除をすることができる。
  • ④催告期間の経過時の不履行が軽微であるときは、契約を解除することができない。
答えと解説を見る
正解 ④催告期間の経過時の不履行が軽微であるときは、契約を解除することができない。
解説
民法541条ただし書は、催告期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、催告による解除をすることができないと定めている。解除は契約の拘束力から当事者を解放する重大な効果をもつため、軽微な不履行では認められない。

他の選択肢が不適切な理由
平成29年改正後の民法において、解除は債務者に対する責任追及ではなく契約の拘束力からの解放を目的とする制度と位置付けられ、債務者の帰責事由は要件とされていないから、帰責事由が必要とする記述は誤りである。また、民法540条2項は解除の意思表示を撤回することができないと定めているから、自由に撤回できるとする記述も誤りである。さらに、民法544条1項は、当事者の一方が数人ある場合には解除はその全員から又は全員に対してのみすることができると定めているから、この記述も誤りである。
問71-9

催告によらない契約の解除に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはいくつあるか。
ア 債務の全部の履行が不能であるときは、債権者は催告をすることなく直ちに契約の全部を解除することができる。
イ 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときは、催告を要しない。
ウ 契約の性質により特定の日時に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したときは、催告を要しない。
エ 債務の一部の履行が不能であるときは、債権者は常に契約の全部を解除することができる。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
答えと解説を見る
正解 ①一つ
解説
誤っているものはエの一つのみである。エについて、民法542条1項3号は、債務の一部の履行が不能である場合に契約の全部を無催告で解除できるのは「残存する部分のみでは契約をした目的を達することができないとき」に限られると定めている。目的を達することができる場合には同条2項1号による一部の解除ができるにとどまるから、常に全部を解除できるとする点で誤りである。

他の選択肢が正しい理由
アについては、民法542条1項1号が、債務の全部の履行が不能であるときは催告をすることなく直ちに契約の全部の解除ができると定めているから正しい。イについては、同項2号が、債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときも無催告解除を認めているから正しい。ウについては、同項4号が、契約の性質又は当事者の意思表示により特定の日時等に履行しなければ契約の目的を達することができない場合、いわゆる定期行為について無催告解除を認めているから正しい。したがって誤っているものは一つであり、二つ・三つ・四つとする記述はいずれも誤りである。
問81-9

契約の解除の効果に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①解除がされたときは、当事者は損害賠償を請求することができなくなるとされる。
  • ②解除の効果は、第三者の権利を害する場合にもそのまま及ぶものとされている。
  • ③解除により金銭を返還するときは、受領の時からの利息を付さなければならない。
  • ④金銭以外の物を返還するときは、受領後に生じた果実の返還を要しないとされる。
答えと解説を見る
正解 ③解除により金銭を返還するときは、受領の時からの利息を付さなければならない。
解説
民法545条2項は、解除に伴って金銭を返還するときはその受領の時から利息を付さなければならないと定めている。原状回復の趣旨を徹底し、金銭の運用利益を返還させるものであり、返還義務者の善意・悪意を問わない点に特色がある。

他の選択肢が不適切な理由
民法545条4項は、解除権の行使は損害賠償の請求を妨げないと定めているから、解除により損害賠償を請求できなくなるとする記述は誤りである。また、同条1項ただし書は、原状回復によって第三者の権利を害することができないと定めているから、第三者の権利を害する場合にもそのまま及ぶとする記述も誤りである。さらに、同条3項は、金銭以外の物を返還するときはその受領の時以後に生じた果実をも返還しなければならないと定めているから、この記述も誤りである。
問91-9

当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務の履行が不能となった場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①契約は当然に効力を失い、当事者は何らの意思表示も要しないものとされる。
  • ②債権者は、自己が負う反対給付の履行を拒むことができるものとされている。
  • ③債権者は、自己が負う反対給付の履行を拒むことはできないとされている。
  • ④債権者の責めに帰すべき事由による場合、反対給付の履行を拒むことができる。
答えと解説を見る
正解 ②債権者は、自己が負う反対給付の履行を拒むことができるものとされている。
解説
民法536条1項は、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は反対給付の履行を拒むことができると定めている。平成29年改正により、危険負担は反対給付債務を当然に消滅させる制度から履行拒絶権を認める制度へと改められた。

他の選択肢が不適切な理由
改正後は反対給付債務が当然に消滅するわけではなく、契約関係を終了させるには別途解除の意思表示が必要であるから、契約が当然に効力を失うとする記述は誤りである。また、民法536条1項が履行拒絶権を認めている以上、拒むことができないとする記述も誤りである。さらに、同条2項前段は、債権者の責めに帰すべき事由によって履行不能となったときは債権者は反対給付の履行を拒むことができないと定めているから、この記述も誤りである。
問101-9

債務不履行及び契約の解除に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば正しいものの組み合わせはどれか。
ア 解除権を有することを知りながら故意に契約の目的物を著しく損傷した者は、解除権を失う。
イ 賃貸借契約が解除された場合、その解除は契約の時にさかのぼって効力を生ずる。
ウ 解除権の行使について期間の定めがないときは、相手方は催告により解除権を消滅させうる。
エ 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額をあらかじめ予定することができない。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
答えと解説を見る
正解 ②アとウ
解説
正しいものはアとウであり、その組み合わせが正解となる。アについて、民法548条本文は、解除権を有する者が故意若しくは過失によって契約の目的物を著しく損傷したときは解除権が消滅すると定め、同条ただし書で解除権を有することを知らなかったときを除外しているから正しい。ウについて、民法547条は、解除権の行使について期間の定めがないときは相手方が相当の期間を定めて催告することができ、その期間内に解除の通知を受けないときは解除権が消滅すると定めているから正しい。

他の選択肢が不適切な理由
イについては、民法620条が、賃貸借の解除をした場合にはその解除は将来に向かってのみその効力を生ずると定めており、既に経過した使用収益関係を巻き戻さない趣旨であるから誤りである。エについては、民法420条1項が、当事者は債務の不履行について損害賠償の額を予定することができると定めているから誤りである。したがって、これらを含む組み合わせはいずれも正解とならない。

マンション管理士の対策問題(全880問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。