マンションの一住戸に設定された抵当権の効力に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。
- ①抵当権は、被担保債権に不履行があっても、抵当不動産の果実には及ばない。
- ②抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となった物には及ばないとされる。
- ③抵当権設定当時に存在した従物には、原則として抵当権の効力が及ぶとされる。
- ④抵当権は、目的物の占有を抵当権者に移転することによってその効力を生ずる。
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民法370条本文は、抵当権はその目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶと定めている。判例は、抵当権設定当時に存在した従物についても、民法87条2項の趣旨から抵当権の効力が及ぶとしている。したがって、設定当時の従物に効力が及ぶとする記述は正しい。
他の選択肢が不適切な理由
民法371条は、抵当権は担保する債権について不履行があったときはその後に生じた抵当不動産の果実に及ぶと定めているから、果実に及ばないとする記述は誤りである。また、民法370条本文が付加一体物に効力が及ぶと定めている以上、付加一体物に及ばないとする記述も誤りである。さらに、民法369条1項は抵当権を「占有を移転しないで」債務の担保に供する権利と定義しており、占有の移転は効力要件ではないから、この記述も誤りである。