2026年版・1-7

担保物権(抵当権・先取特権等)の一問一答

マンション管理士「法令及び実務1」から、担保物権(抵当権・先取特権等)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-7

マンションの一住戸に設定された抵当権の効力に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

  • ①抵当権は、被担保債権に不履行があっても、抵当不動産の果実には及ばない。
  • ②抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となった物には及ばないとされる。
  • ③抵当権設定当時に存在した従物には、原則として抵当権の効力が及ぶとされる。
  • ④抵当権は、目的物の占有を抵当権者に移転することによってその効力を生ずる。
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正解 ③抵当権設定当時に存在した従物には、原則として抵当権の効力が及ぶとされる。
解説
民法370条本文は、抵当権はその目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶと定めている。判例は、抵当権設定当時に存在した従物についても、民法87条2項の趣旨から抵当権の効力が及ぶとしている。したがって、設定当時の従物に効力が及ぶとする記述は正しい。

他の選択肢が不適切な理由
民法371条は、抵当権は担保する債権について不履行があったときはその後に生じた抵当不動産の果実に及ぶと定めているから、果実に及ばないとする記述は誤りである。また、民法370条本文が付加一体物に効力が及ぶと定めている以上、付加一体物に及ばないとする記述も誤りである。さらに、民法369条1項は抵当権を「占有を移転しないで」債務の担保に供する権利と定義しており、占有の移転は効力要件ではないから、この記述も誤りである。
問21-7

抵当権に基づく物上代位に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば誤っているものはどれか。

  • ①抵当権者は、抵当不動産の賃料債権に対しても物上代位権を行使できる。
  • ②抵当不動産が焼失した場合の火災保険金請求権にも物上代位権を行使できる。
  • ③抵当権者は、払渡しの前に差押えをしなくても物上代位権を行使できる。
  • ④抵当不動産の売却代金には、物上代位権を行使することができないとされている。
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正解 ③抵当権者は、払渡しの前に差押えをしなくても物上代位権を行使できる。
解説
民法372条は先取特権に関する民法304条を抵当権に準用しており、同条1項ただし書は、物上代位権を行使するには目的債権の払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならないと定めている。差押えは第三者の利益を保護し、代位物の特定性を維持するために要求されるものであるから、差押えなしに行使できるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
判例は、抵当不動産の賃料債権も民法372条が準用する民法304条1項の「賃貸」によって債務者が受けるべき金銭に当たるとして物上代位を認めているから、この記述は正しい。また、抵当不動産の滅失によって生じた火災保険金請求権も同項の「滅失又は損傷」による金銭に当たるから、この記述も正しい。さらに、抵当権には目的不動産が譲渡された後もこれを追及して行使できる効力(追及効)が認められており、抵当不動産が売却されてもその不動産上に抵当権が存続する以上、売却代金債権に物上代位を認める実益はないから、これを認めないとする記述も正しい。
問31-7

抵当権の順位及び被担保債権の範囲に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①同一の不動産上の数個の抵当権の順位は、設定契約の締結の前後によって決まる。
  • ②抵当権者は、利息については満期となった最後の2年分についてのみ行使できる。
  • ③抵当権の順位の変更は、当事者の合意のみで効力を生じ、登記を要しないとされる。
  • ④抵当権の順位を変更するには、利害関係を有する者の承諾を要しないとされる。
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正解 ②抵当権者は、利息については満期となった最後の2年分についてのみ行使できる。
解説
民法375条1項本文は、抵当権者は利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の2年分についてのみ抵当権を行使することができると定めている。後順位抵当権者その他の第三者の期待を保護し、優先弁済を受けられる範囲を登記から予測可能なものとする趣旨である。

他の選択肢が不適切な理由
民法373条は、同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときはその順位は登記の前後によると定めているから、設定契約の前後によるとする記述は誤りである。また、民法374条2項は、抵当権の順位の変更はその登記をしなければ効力を生じないと定めているから、登記を要しないとする記述も誤りである。さらに、同条1項ただし書は、利害関係を有する者があるときはその承諾を得なければならないと定めているから、承諾を要しないとする記述も誤りである。
問41-7

法定地上権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

  • ①更地に抵当権が設定された後に建物が築造された場合にも、法定地上権が成立する。
  • ②法定地上権の地代は、常に当事者の合意によってのみ定めるものとされている。
  • ③土地と建物の双方に抵当権が設定された場合には、法定地上権は成立しない。
  • ④抵当権設定当時に土地上に建物が存在し、両者が同一人の所有であることを要する。
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正解 ④抵当権設定当時に土地上に建物が存在し、両者が同一人の所有であることを要する。
解説
民法388条前段は、土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなすと定めている。抵当権設定時に建物が存在し、かつ土地と建物が同一の所有者に属することが要件となる。

他の選択肢が不適切な理由
判例は、更地に抵当権が設定された後に建物が築造された場合には、抵当権者が更地としての担保価値を把握していたことから法定地上権は成立しないとしているので、この記述は誤りである。また、民法388条後段は地代について当事者の請求により裁判所が定めると規定しているから、合意によってのみ定めるとする記述も誤りである。さらに、土地と建物の双方に抵当権が設定された場合であっても要件を満たせば法定地上権は成立するから、この記述も誤りである。
問51-7

抵当地上の建物及び抵当建物の使用者に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば正しいものの組み合わせはどれか。
ア 抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は土地とともにその建物を競売することができる。
イ 競売手続の開始前から抵当建物を使用する者は、買受人の買受けの時から6箇月を経過するまで建物の引渡しを猶予される。
ウ 一括競売をした場合、抵当権者は建物の代価についても優先権を行使することができる。
エ 引渡しの猶予を受ける者は、買受けの時より後の建物の使用の対価を支払う必要はない。

  • ①アとイ
  • ②アとエ
  • ③イとウ
  • ④ウとエ
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正解 ①アとイ
解説
正しいものはアとイであり、その組み合わせが正解となる。アについて、民法389条1項本文は、抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは抵当権者が土地とともにその建物を競売することができると定めているから正しい。イについて、民法395条1項1号は、競売手続の開始前から使用又は収益をする者について、買受人の買受けの時から6箇月を経過するまで建物の引渡しを猶予すると定めているから正しい。

他の選択肢が不適切な理由
ウについては、民法389条1項ただし書が、一括競売をした場合であっても抵当権者の優先権は土地の代価についてのみ行使することができると定めており、建物は抵当権の目的とされていない以上その代価から優先弁済を受けることはできないから誤りである。エについては、民法395条2項が、買受けの時より後の建物の使用の対価について相当の期間を定めた催告に応じないときは引渡猶予が認められない旨を定めており、対価の支払義務が生じるから誤りである。
問61-7

抵当権の消滅に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①抵当不動産の保証人及びその承継人も、抵当権消滅請求をすることができる。
  • ②抵当権は、債務者に対しては被担保債権とは別に20年で時効消滅するとされる。
  • ③抵当権設定者以外の第三者が抵当不動産を時効取得しても、抵当権は消滅しない。
  • ④抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求をすることができるとされている。
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正解 ④抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求をすることができるとされている。
解説
民法379条は、抵当不動産の第三取得者は民法383条の定めるところにより抵当権消滅請求をすることができると定めている。抵当不動産を取得した者が自ら申し出た金額を提供して抵当権を消滅させ、目的不動産の利用を可能にする制度である。

他の選択肢が不適切な理由
民法380条は、主たる債務者、保証人及びこれらの承継人は抵当権消滅請求をすることができないと定めているから、保証人が請求できるとする記述は誤りである。また、民法396条は、抵当権は債務者及び抵当権設定者に対しては担保する債権と同時でなければ時効によって消滅しないと定めているから、被担保債権と別に時効消滅するとする記述も誤りである。さらに、民法397条は、債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは抵当権は消滅すると定めているから、この記述も誤りである。
問71-7

先取特権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①一般の先取特権は、登記をしなければ、無担保の一般債権者にも対抗できない。
  • ②共益の費用の先取特権は、一般の先取特権として債務者の総財産を目的とする。
  • ③不動産の保存の先取特権は、登記をすれば抵当権に先立って行使することができる。
  • ④不動産工事の先取特権は、工事を始める前に費用の予算額を登記する必要がある。
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正解 ①一般の先取特権は、登記をしなければ、無担保の一般債権者にも対抗できない。
解説
民法336条本文は、一般の先取特権は不動産について登記をしなくても特別担保を有しない債権者に対抗することができると定めている。もっとも同条ただし書により、登記をした第三者に対しては対抗することができない。したがって、無担保の一般債権者にも対抗できないとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
民法306条1号は共益の費用を一般の先取特権の被担保債権として掲げ、同条柱書はこれが債務者の総財産の上に存在すると定めているから、この記述は正しい。また、民法339条は、民法337条及び338条の規定に従って登記をした先取特権は抵当権に先立って行使することができると定めているから、この記述も正しい。さらに、民法338条1項は、不動産工事の先取特権の効力を保存するには工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならないと定めているから、この記述も正しい。
問81-7

留置権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①留置権者は、留置物から生じた果実を収取することができないとされている。
  • ②留置権者は、債務者の承諾を得なければ留置物を賃貸することができない。
  • ③留置権者は、留置物の売却代金に対して物上代位権を行使することができる。
  • ④留置権の行使は、被担保債権の消滅時効の進行を止める効果を有している。
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正解 ②留置権者は、債務者の承諾を得なければ留置物を賃貸することができない。
解説
民法298条2項本文は、留置権者は債務者の承諾を得なければ留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができないと定めている。ただし同項ただし書により、その物の保存に必要な使用をすることは承諾なしに認められる。これに違反したときは、同条3項により債務者は留置権の消滅を請求することができる。

他の選択肢が不適切な理由
民法297条1項は、留置権者は留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立ってこれを自己の債権の弁済に充当することができると定めているから、果実を収取できないとする記述は誤りである。また、物上代位について定める民法304条は先取特権の規定であり、質権と抵当権には準用されているが留置権には準用されていないから、この記述も誤りである。さらに、民法300条は、留置権の行使は債権の消滅時効の進行を妨げないと定めているから、この記述も誤りである。
問91-7

質権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることはできないとされる。
  • ②設定行為に別段の定めがなければ、不動産質権者は目的不動産を使用収益できる。
  • ③質権は、当事者の合意のみによって効力を生じ、目的物の引渡しを要しない。
  • ④不動産質権の存続期間は、10年を超えることができないものとされている。
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正解 ③質権は、当事者の合意のみによって効力を生じ、目的物の引渡しを要しない。
解説
民法344条は、質権の設定は債権者にその目的物を引き渡すことによって効力を生ずると定めている。質権はいわゆる要物契約であり、目的物の引渡しが効力発生要件とされているから、合意のみで効力を生ずるとする記述は誤りである。占有を移転しないで設定できる抵当権との違いが問われやすい。

他の選択肢が正しい理由
民法345条は、質権者は質権設定者に自己に代わって質物の占有をさせることができないと定めているから、この記述は正しい。また、民法356条は、不動産質権者は質権の目的である不動産の用法に従いその使用及び収益をすることができると定め、民法359条により設定行為に別段の定めがあるときは適用されないから、この記述も正しい。さらに、民法360条1項は不動産質権の存続期間を10年を超えることができないと定めているから、この記述も正しい。
問101-7

担保物権に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば正しいものの組み合わせはどれか。
ア 抵当権は、目的物の引渡しを受けることなく設定することができる。
イ 留置権には、目的物から優先弁済を受ける効力が法律上認められている。
ウ 先取特権は、法律の定める一定の債権について当然に成立する法定担保物権である。
エ 抵当権は、土地の賃借権を目的として設定することができる。

  • ①アとウ
  • ②アとエ
  • ③イとウ
  • ④イとエ
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正解 ①アとウ
解説
正しいものはアとウであり、その組み合わせが正解となる。アについて、民法369条1項は抵当権を「占有を移転しないで債務の担保に供した不動産」につき優先弁済を受ける権利と定義しているから正しい。ウについて、先取特権は民法303条以下が定める一定の債権について当事者の設定行為によらず法律上当然に成立する担保物権であるから正しい。

他の選択肢が不適切な理由
イについては、留置権は目的物を留置して債務者に心理的圧迫を加えることで弁済を促す権利にすぎず、優先弁済的効力は法律上認められていない(果実からの弁済充当を認める民法297条は例外的な規定である)から誤りである。エについては、民法369条2項が抵当権の目的とすることができる権利として地上権及び永小作権のみを掲げており、賃借権は含まれないから誤りである。したがって、これらを含む組み合わせはいずれも正解とならない。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。