2026年版・1-3

時効制度の一問一答

マンション管理士「法令及び実務1」から、時効制度に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-3

所有権の取得時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

  • ①占有者が善意無過失であることは推定されるので、無過失の立証は不要である。
  • ②他人の物であることを知って占有を始めた者は、何年占有しても時効取得はできない。
  • ③占有開始時に善意無過失であれば、その後に悪意となっても10年で時効取得できる。
  • ④自己の所有する不動産については、取得時効の成立を主張する余地は全くない。
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正解 ③占有開始時に善意無過失であれば、その後に悪意となっても10年で時効取得できる。
解説
民法162条2項は、10年間の短期取得時効について、善意無過失であることを「占有の開始の時」に要求している。判例も、占有開始時に善意無過失であれば足り、その後に他人の物であることを知ったとしても短期取得時効の成立は妨げられないとしている。

他の選択肢が不適切な理由
民法186条1項は占有者が善意で占有をするものと推定するが、無過失については推定規定がなく、無過失は占有者が立証しなければならないとするのが判例であるから、無過失の立証が不要であるとする記述は誤りである。また、悪意の占有者であっても民法162条1項により20年間の占有で時効取得できるから、何年占有しても取得できないとする記述も誤りである。さらに判例は、取得時効の対象は他人の物に限られず、自己の所有する不動産についても取得時効を主張できるとしているから、主張の余地が全くないとする記述も誤りである。
問21-3

占有の承継と取得時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継することになる。
  • ②占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏かつ公然に占有すると推定される。
  • ③前の占有者が悪意であっても、承継人は自己の占有のみを主張することができる。
  • ④占有を承継した者は、前の占有者の占有を併せて主張することは許されていない。
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正解 ④占有を承継した者は、前の占有者の占有を併せて主張することは許されていない。
解説
民法187条1項は、占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができると定めている。したがって、前の占有者の占有を併せて主張できないとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
民法187条2項は、前の占有者の占有を併せて主張する場合にはその瑕疵をも承継すると定めているから、瑕疵の承継に関する記述は正しい。また、民法186条1項は、占有者は所有の意思をもって、善意で、平穏かつ公然に占有をするものと推定すると定めているから、この記述も正しい。さらに、民法187条1項が承継人に選択権を認めている以上、前の占有者が悪意であっても承継人が自己の占有のみを主張することは妨げられないから、この記述も正しい。
問31-3

債権等の消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①債権は、権利を行使することができる時から5年間行使しないと必ず消滅する。
  • ②債権は、権利を行使することができることを知った時から5年で時効消滅しうる。
  • ③所有権は、これを行使することができる時から20年間行使しないと消滅する。
  • ④人の生命の侵害による損害賠償請求権は、権利行使可能時から10年で消滅する。
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正解 ②債権は、権利を行使することができることを知った時から5年で時効消滅しうる。
解説
民法166条1項は、債権について、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき(1号)又は権利を行使することができる時から10年間行使しないとき(2号)に時効によって消滅すると定めている。いわゆる主観的起算点と客観的起算点の二本立てであり、いずれか早く到来した方によって時効が完成する。

他の選択肢が不適切な理由
客観的起算点からの期間は10年であって5年ではないから、権利を行使することができる時から5年で必ず消滅するとする記述は誤りである。また、民法166条2項は消滅時効の対象を「債権又は所有権以外の財産権」としており、所有権自体は消滅時効にかからないから、所有権が20年で消滅するとする記述も誤りである。さらに、民法167条は、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権について同法166条1項2号の10年を20年とする特則を置いているから、10年で消滅するとする記述も誤りである。
問41-3

マンションの管理組合が区分所有者に対して有する管理費請求権の消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

  • ①管理費請求権は、その性質上、消滅時効にかかることはないとされている。
  • ②管理費請求権の消滅時効期間は、権利行使が可能となった時から3年である。
  • ③区分所有者が滞納管理費の一部を支払っても、時効は更新されないとされる。
  • ④管理費請求権は、各月の弁済期の到来を知った時から5年で時効消滅しうる。
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正解 ④管理費請求権は、各月の弁済期の到来を知った時から5年で時効消滅しうる。
解説
判例は、管理組合が区分所有者に対して有する管理費債権について、規約に基づいて毎月一定の額を支払うべき債権として定期給付債権に当たるとしていた。平成29年改正後の民法の下では、管理費請求権も債権である以上、民法166条1項1号により、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないときは時効によって消滅する。管理組合は各月の弁済期を当然に把握しているため、通常はこの5年が問題となる。

他の選択肢が不適切な理由
管理費請求権は債権であり、民法166条1項の適用を受けて時効消滅しうるから、消滅時効にかからないとする記述は誤りである。また、消滅時効期間を3年とする規定は債権一般には存在せず、3年とする記述も誤りである。さらに、民法152条1項により権利の承認があったときは時効が更新されるところ、滞納管理費の一部弁済は債務の承認に当たると解されるから、時効が更新されないとする記述も誤りである。
問51-3

時効の完成猶予に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば正しいものの組み合わせはどれか。
ア 催告があったときは、その時から6箇月を経過するまでの間は、時効は完成しない。
イ 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告も、完成猶予の効力を有する。
ウ 仮差押えがあったときは、その事由が終了した時から6箇月を経過するまでの間は、時効は完成しない。
エ 裁判上の請求が訴えの取下げによって終了したときは、その終了の時をもって直ちに時効が完成しうる。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
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正解 ②アとウ
解説
正しいものはアとウであり、その組み合わせが正解となる。アについて、民法150条1項は、催告があったときはその時から6箇月を経過するまでの間は時効が完成しないと定めているから正しい。催告は簡易な権利行使の方法であるため、猶予される期間も6箇月と短く設定されている。ウについて、民法149条1号は、仮差押えについてその事由が終了した時から6箇月を経過するまでの間は時効が完成しないと定めているから正しい。

他の選択肢が不適切な理由
イについては、民法150条2項が、催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は完成猶予の効力を有しないと明記しているから誤りである。催告を繰り返すだけで時効の完成を無限に先延ばしできるとするのは相当でないからである。エについては、民法147条1項かっこ書が、確定判決等によって権利が確定することなくその事由が終了した場合には、その終了の時から6箇月を経過するまで時効が完成しないと定めており、訴えの取下げの場合がこれに当たるから誤りである。
問61-3

時効の更新に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。

  • ①権利の承認があったときは、時効はその時から新たにその進行を始める。
  • ②承認をするには、相手方の権利の処分について行為能力を要するとされる。
  • ③裁判上の請求がされた場合、判決の確定を待たずに時効は更新される。
  • ④強制執行が申立ての取下げにより終了した場合でも、時効は更新される。
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正解 ①権利の承認があったときは、時効はその時から新たにその進行を始める。
解説
民法152条1項は、時効は権利の承認があったときはその時から新たにその進行を始めると定めている。承認とは、時効の利益を受ける者が相手方の権利の存在を認識している旨を表示することをいい、一部弁済や利息の支払、支払猶予の申入れなどがこれに当たる。

他の選択肢が不適切な理由
民法152条2項は、承認をするには相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しないと定めているから、行為能力を要するとする記述は誤りである。また、民法147条2項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときに時効が更新されると定めており、訴えの提起のみでは完成猶予にとどまるから、判決の確定を待たずに更新されるとする記述も誤りである。さらに、民法148条1項かっこ書及び2項ただし書により、申立ての取下げによって強制執行が終了した場合には更新の効力は生じないから、この記述も誤りである。
問71-3

権利についての協議を行う旨の合意による時効の完成猶予に関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

  • ①この合意があった時から1年を経過した時までの間は、時効は完成しない。
  • ②再度の合意により猶予を重ねられるが、通算で5年を超えることはできない。
  • ③催告により猶予されている間にされた合意は、完成猶予の効力を有しない。
  • ④この合意は、口頭でされた場合であっても、時効の完成猶予の効力を生ずる。
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正解 ④この合意は、口頭でされた場合であっても、時効の完成猶予の効力を生ずる。
解説
民法151条1項は、権利についての協議を行う旨の合意が「書面でされたとき」に限り時効の完成猶予の効力を認めている。同条4項により、その合意が電磁的記録によってされた場合には書面によってされたものとみなされるが、口頭の合意には完成猶予の効力は認められない。したがって、口頭でも効力を生ずるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
民法151条1項1号は、合意があった時から1年を経過した時までの間は時効が完成しないと定めているから、この記述は正しい。また、同条2項は、再度の合意によって完成猶予を重ねることを認めつつ、その効力は時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができないと定めているから、この記述も正しい。さらに、同条3項は、催告によって時効の完成が猶予されている間にされた協議の合意には完成猶予の効力を認めていないから、この記述も正しい。
問81-3

時効の援用に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば正しいものはどれか。

  • ①時効は、当事者が援用しなくても、期間の経過により当然にその効力を生ずる。
  • ②後順位抵当権者は、先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できる。
  • ③抵当不動産の第三取得者は、被担保債権の消滅時効を援用することができる。
  • ④保証人は、主たる債務の消滅時効を援用する正当な利益を有しないとされる。
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正解 ③抵当不動産の第三取得者は、被担保債権の消滅時効を援用することができる。
解説
民法145条は、時効は当事者が援用しなければ裁判所がこれによって裁判をすることができないと定め、消滅時効における当事者には「保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者」が含まれると明記している。抵当不動産の第三取得者は被担保債権が消滅すれば抵当権の負担を免れる立場にあるから、援用権者に当たる。

他の選択肢が不適切な理由
民法145条が援用を裁判の要件としている以上、期間の経過により当然に効力を生ずるとする記述は誤りである。また判例は、後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権が消滅しても順位上昇による反射的利益を受けるにすぎないとして、その消滅時効の援用権を否定しているから、援用できるとする記述も誤りである。さらに、民法145条のかっこ書は保証人を援用権者として明示しているから、正当な利益を有しないとする記述も誤りである。
問91-3

時効の利益の放棄等に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば誤っているものはどれか。

  • ①時効完成後に債務を承認した債務者は、その時効の援用が信義則上許されない。
  • ②時効の利益を放棄しても、その後に新たな時効が進行することは妨げられない。
  • ③時効の利益の放棄の効果は、放棄をした者以外の者には及ばないのが原則である。
  • ④時効の利益は、時効が完成する前にあらかじめ放棄することができるとされる。
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正解 ④時効の利益は、時効が完成する前にあらかじめ放棄することができるとされる。
解説
民法146条は、時効の利益はあらかじめ放棄することができないと定めている。契約の際に債権者が優越的地位を利用してあらかじめ時効の利益の放棄を約束させることを防ぐ趣旨であり、時効完成前の放棄の合意は無効である。したがって、あらかじめ放棄できるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
判例は、時効の完成後に債務を承認した債務者は、その後に時効を援用することが信義則に照らして許されないとしているから、この記述は正しい。また判例は、時効の利益を放棄した後も、その時から新たに時効が進行し、再度時効が完成すればこれを援用できるとしているから、この記述も正しい。さらに、時効の利益の放棄は放棄をした者との関係でのみ効力を生ずる相対的なものと解されており、他の援用権者に影響しないから、この記述も正しい。
問101-3

時効に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定によれば正しいものはいくつあるか。
ア 支払督促の申立てがあったときは、その事由が終了するまでの間は時効は完成しない。
イ 裁判上の和解によって権利が確定したときは、その事由の終了時から時効は新たに進行を始める。
ウ 不法行為による損害賠償請求権は、不法行為の時から10年間で時効消滅する。
エ 確定判決によって確定した権利は、10年より短い時効期間の定めがあるときもその期間は10年となる。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ③三つ
解説
正しいものはア・イ・エの三つである。アは民法147条1項2号が支払督促を完成猶予事由として掲げていることから正しい。イは、裁判上の和解が民法147条2項にいう「確定判決と同一の効力を有するもの」に当たり、これによって権利が確定したときは同項により時効が新たに進行を始めることから正しい。エは民法169条1項の内容そのものであり正しい。

他の選択肢が不適切な理由
ウについては、民法724条2号が不法行為による損害賠償請求権の客観的起算点からの消滅時効期間を「不法行為の時から20年間」と定めているから、10年とする点で誤りである。なお、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時からの期間は同条1号により3年であり、人の生命又は身体を害する不法行為の場合には民法724条の2によりこれが5年となる。したがって正しいものは三つであり、一つ・二つ・四つとする記述はいずれも誤りである。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。