Aは、その所有するマンションの一住戸の売却についてBに代理権を与えた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
- ①本人のためにすることを示さずにBがした意思表示は、B自身のものとみなされる。
- ②本人のためにすることをBが示さなかったときは、その意思表示は常に無効となる。
- ③Bが代理人であることを相手方が知っていたときも、契約の効果はAに帰属しない。
- ④Bが代理人であることを示すには、必ず書面によらなければならないとされる。
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民法100条本文は、代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなすと定めている。代理の効果が本人に帰属するためには民法99条1項の顕名が必要であり、顕名を欠く場合には代理人自身が契約当事者となるのが原則である。
他の選択肢が不適切な理由
顕名を欠く場合の効果は代理人自身に帰属するというものであって意思表示が無効となるわけではないから、常に無効とする記述は誤りである。また、民法100条ただし書は、相手方が代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは民法99条1項を準用すると定めており、この場合には効果が本人に帰属するから、相手方が知っていても本人に帰属しないとする記述も誤りである。さらに、顕名の方式について書面を要求する規定はなく、口頭でも黙示でも足りるから、書面を要するとする記述も誤りである。