2026年版・2-1

区分所有法の目的と基本用語の一問一答

マンション管理士「法令及び実務2」から、区分所有法の目的と基本用語に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)第1条により区分所有権の目的となる建物の部分と認められるための要件に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①構造上の独立性と利用上の独立性の双方を備えていることが必要である
  • ②構造上の独立性のみを備えていれば足り、利用上の独立性は不要である
  • ③利用上の独立性のみを備えていれば足り、構造上の独立性は不要である
  • ④不動産登記がされていれば足り、独立性の有無は問題とならない
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正解 ①構造上の独立性と利用上の独立性の双方を備えていることが必要である
解説
区分所有法1条は、一棟の建物に構造上区分された数個の部分で、独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分をそれぞれ所有権の目的とすることができると定めている。この文言から、区分所有権の目的となる建物の部分(専有部分)と認められるには、他の部分から遮断されているという構造上の独立性と、それ自体で独立した用途に供することができるという利用上の独立性の両方が必要と解されている。

他の選択肢が不適切な理由
構造上の独立性さえあれば足りるとする記述は、独立して用途に供することができるという1条の要件を無視するものであり誤りである。利用上の独立性のみで足りるとする記述も、構造上区分されているという要件を欠く部分まで区分所有権の対象とすることになり誤りである。また、区分建物の登記は成立した区分所有関係を公示する手続にすぎず、登記の有無によって専有部分となりうるかどうかが決まるわけではない。
問22-1

区分所有法第2条に定める用語の意義に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①区分所有者とは区分所有権を有する者をいい、法人も含まれる
  • ②専有部分とは、区分所有権の目的たる建物の部分のことをいう
  • ③敷地利用権とは、専有部分を所有するための敷地上の権利をいう
  • ④共用部分とは、専有部分以外の建物の部分のみを意味している
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正解 ④共用部分とは、専有部分以外の建物の部分のみを意味している
解説
区分所有法2条4項は、共用部分を「専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物」と定義している。したがって共用部分には、廊下や階段室のような建物の部分だけでなく、専有部分に属しない配管や配線などの附属物、さらに規約によって共用部分とされた別棟の集会所などの附属の建物も含まれる。建物の部分のみを指すとする点で誤りである。

他の選択肢が正しい理由
区分所有者を区分所有権を有する者とする記述は2条2項のとおりであり、自然人か法人かを問わず区分所有権を有すれば区分所有者となる。専有部分を区分所有権の目的たる建物の部分とする記述は2条3項のとおりである。敷地利用権を専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利とする記述は2条6項のとおりで、所有権に限らず地上権や賃借権もこれに当たる。
問32-1

区分所有法に定める「建物の敷地」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①建物が所在する土地のみが敷地であり、規約での追加はできない
  • ②建物が所在する土地のほか、規約で定めた土地も敷地に含まれる
  • ③区分所有者が通路として使う土地は当然に法定敷地に含まれる
  • ④建物の敷地は一筆の土地に限られ、複数の筆にまたがらない
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正解 ②建物が所在する土地のほか、規約で定めた土地も敷地に含まれる
解説
区分所有法2条5項は、「建物の敷地」とは建物が所在する土地及び5条1項の規定により建物の敷地とされた土地をいうと定めている。前者は法定敷地と呼ばれ、後者は規約敷地と呼ばれる。5条1項は、区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は規約により建物の敷地とすることができると定めており、隣接する駐車場や通路を規約敷地とすることが可能である。

他の選択肢が不適切な理由
規約による追加ができないとする記述は、5条1項の規約敷地の制度そのものを否定するもので誤りである。通路として使用している土地であっても、建物が現に所在していない以上は当然には敷地とならず、規約で定めて初めて敷地となる。また、敷地とされる土地の筆数について法律上の制限はなく、複数の筆にまたがることも当然に認められる。
問42-1

区分所有法に定める敷地利用権に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①敷地利用権は所有権に限られず、地上権や賃借権であってもよい
  • ②敷地利用権は、専有部分を所有するための敷地に関する権利である
  • ③使用貸借による使用借権も敷地利用権となる余地が認められる
  • ④敷地利用権は、登記がされていない限り権利として成立しない
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正解 ④敷地利用権は、登記がされていない限り権利として成立しない
解説
区分所有法2条6項は、敷地利用権を専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利と定義しているにすぎず、その成立要件として登記を要求していない。登記は敷地権として公示され第三者に対抗するための要件であって、敷地利用権そのものの成立要件ではない。したがって、登記がなければ権利として成立しないとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
敷地利用権は「敷地に関する権利」と広く定義されているため、所有権のほか地上権や賃借権も含まれるとする記述は正しい。専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利とする記述は2条6項の定義そのものである。使用借権についても、専有部分を所有するために敷地を利用しうる権利である以上、敷地利用権となりうると解されている。
問52-1

区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体(管理組合)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①区分所有者が二人以上いれば、その全員により当然に構成される
  • ②設立総会を開いて設立を決議しない限り、団体は構成されない
  • ③規約の設定と管理者の選任があった時に初めて団体が構成される
  • ④加入を希望する区分所有者だけで構成される任意の団体である
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正解 ①区分所有者が二人以上いれば、その全員により当然に構成される
解説
区分所有法3条は、区分所有者は全員で建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができると定めている。この団体はいわゆる管理組合であり、区分所有関係が生じれば区分所有者の意思にかかわらず法律上当然に成立する。集会を開くこと、規約を定めること、管理者を置くことは団体の成立要件ではなく、団体が行いうる活動として掲げられているにすぎない。

他の選択肢が不適切な理由
設立総会での決議を要するとする記述や、規約の設定と管理者の選任があって初めて成立するとする記述は、いずれも団体の当然成立という3条の建前に反する。また、区分所有者は団体への加入・脱退を選択することができず、区分所有権を有する限り当然に構成員となるため、希望者だけで構成される任意団体とする記述も誤りである。
問62-1

区分所有法に定める用語の意義に関する次のア~エの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 区分所有権とは、区分所有法第1条に規定する建物の部分(規約により共用部分とされたものを除く。)を目的とする所有権をいう。
イ 共用部分には、専有部分に属しない建物の附属物が含まれる。
ウ 建物の敷地には、規約により建物の敷地とされた土地が含まれる。
エ 敷地利用権とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。

  • ①一つ
  • ②二つ
  • ③三つ
  • ④四つ
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正解 ④四つ
解説
アからエまでの記述はいずれも正しく、正しいものは四つである。
アは区分所有法2条1項のとおりである。同項は区分所有権を1条に規定する建物の部分を目的とする所有権と定めたうえ、4条2項により共用部分とされたもの、すなわち規約共用部分を括弧書きで除外している。イは2条4項のとおりで、共用部分には専有部分に属しない建物の附属物が含まれる。

ウは2条5項のとおりで、建物の敷地には建物が現に所在する法定敷地のほか、5条1項により規約で敷地と定められた規約敷地も含まれる。エは2条6項の定義そのものであり、敷地利用権は専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利であって、所有権に限られない。

他の選択肢が不適切な理由
アからエまでのいずれかを誤りとして一つ、二つ又は三つと数えることはできない。特にアの括弧書きにある規約共用部分の除外や、ウの規約敷地の取扱いは条文上明記されており、これらを誤りと判断する余地はない。
問72-1

区分所有法における区分所有者に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①専有部分を賃借している者も当然に区分所有者として扱われる
  • ②専有部分が共有である場合、共有者の全員が区分所有者に当たる
  • ③法人が専有部分を所有している場合も区分所有者には当たらない
  • ④区分所有者となるには管理組合への加入の申込みが必要である
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正解 ②専有部分が共有である場合、共有者の全員が区分所有者に当たる
解説
区分所有法2条2項は、区分所有者とは区分所有権を有する者をいうと定めている。専有部分が数人の共有に属する場合、共有者はそれぞれ区分所有権の持分を有しているから、共有者全員が区分所有者に当たる。もっとも、集会における議決権については40条により共有者の中から議決権を行使すべき者一人を定めなければならないとされており、区分所有者としての地位と議決権の行使方法とは区別して理解する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
賃借人は専有部分を占有するにとどまり区分所有権を有しないため、区分所有者ではなく6条3項にいう占有者に当たる。区分所有権を有する者であれば自然人か法人かを問わないから、法人が区分所有者にならないとする記述も誤りである。また、3条の団体は区分所有関係の発生により当然に成立するため、加入の申込みは不要である。
問82-1

区分所有法第4条第2項に規定する規約共用部分に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①規約共用部分は、区分所有権の目的とはならないものとされる
  • ②集会所等の附属の建物も、規約により共用部分とすることができる
  • ③規約共用部分は、登記をしなくても第三者に対抗することができる
  • ④規約共用部分となりうるのは、専有部分となりうる建物の部分である
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正解 ③規約共用部分は、登記をしなくても第三者に対抗することができる
解説
区分所有法4条2項は、1条に規定する建物の部分及び附属の建物は規約により共用部分とすることができるとしたうえで、「この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない」と定めている。規約共用部分は本来であれば専有部分となりうる部分であるため、外観からは共用部分であることが分からず、登記による公示が要求されている。登記なしに対抗できるとする記述は誤りである。

他の選択肢が正しい理由
規約により共用部分とされた部分は2条1項の括弧書きにより区分所有権の目的から除かれるため、区分所有権の目的とならないとする記述は正しい。4条2項は建物の部分だけでなく附属の建物も対象としているので、独立した集会所等を規約共用部分とすることができる。また、対象となるのは1条に規定する建物の部分、すなわち構造上・利用上の独立性を備え専有部分となりうる部分である。
問92-1

区分所有法の総則に関する次のア~エの記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか。
ア 一棟の建物に構造上区分され、独立して住居等の用途に供することができる部分があるときは、その各部分を所有権の目的とすることができる。
イ 数個の専有部分に通ずる廊下や階段室は、規約で定めれば専有部分とすることができる。
ウ 建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする通路は、規約により建物の敷地とすることができる。
エ 管理組合は、区分所有者が規約を定めることによって初めて成立する団体である。

  • ①アとイ
  • ②アとウ
  • ③イとエ
  • ④ウとエ
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正解 ③イとエ
解説
誤っているのはイとエである。
イについて、区分所有法4条1項は、数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は区分所有権の目的とならないと定めている。これらはいわゆる法定共用部分であり、規約によって専有部分に転換することはできない。規約により共用部分とすることができるのは、逆に専有部分となりうる部分についてである。

エについて、3条の団体は区分所有者が二人以上となれば当然に成立するものであり、規約の設定はその成立要件ではない。規約を定めることは団体が行いうる活動の一つにすぎない。

他の選択肢が不適切な理由
アは1条の内容そのものであり正しいから、アを誤りとして含む組み合わせはいずれも成り立たない。ウは5条1項の規約敷地に関する記述であり、建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする通路は規約により建物の敷地とすることができるから正しく、ウを誤りとして含む組み合わせも成り立たない。
問102-1

区分所有法第5条の2に定める区分所有者の責務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力する責務を負う
  • ②管理組合の役員に就任した区分所有者にのみ協力義務が課される
  • ③協力義務は専有部分の管理についてのみ生じ、敷地には及ばない
  • ④この責務に違反した区分所有者は、直ちに過料の制裁を受ける
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正解 ①管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力する責務を負う
解説
区分所有法5条の2は、区分所有者は3条に規定する団体の構成員として、建物並びにその敷地及び附属施設の管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力しなければならないと定めている。マンションの管理不全や区分所有者の無関心が社会問題化したことを受け、区分所有者が管理に主体的に関与すべきことを理念として明らかにした規定である。

他の選択肢が不適切な理由
この責務は3条の団体の構成員である区分所有者全員に及ぶものであり、役員に就任した者に限られない。対象となるのは建物だけでなくその敷地及び附属施設の管理であるから、敷地に及ばないとする記述も条文に反する。また、5条の2は理念を示す規定であって、これに違反したこと自体を理由とする過料の定めは置かれていない。

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